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2022.03.15 櫻井 英明

ルールは作ったものが勝者

これでは勝てないと思ったのが土曜日経朝刊の記事。
見出しは「市場創出へ、ルール形成関与。企業の7割計画せず」。
自らルール形成に関わって新たな市場を創出する取り組みを7割以上の上場企業が経営計画に盛り込んでいないということ。
経産省の調査で浮き彫りになりました。
これを受けて企業への支援策を検討する方向も。
社会課題の解決につがなる自社の製品やサービス。
市場で競争力を持てるよう規制や基準の策定を働きかかる構想や計画。
これはフツーは必要不可欠。
しかし日本企業の7割は考慮していないという調査結果。
ただルール形成に取り組んでいる先進的37社の2019年度までの10年の年平均成長率は約4%。
日本企業平均の0.8%よりもはるかに高いもの。
ルールを作る企業はルールを守らざるを得ない企業よりも強いのは当たり前
他社への優越性を放棄した優柔不断な姿勢では世界で戦えません。
世界の強い企業はみなルールを作りマーケットのメインストリートの企業。
ルールは可変ですし、ルールとマーケットは作ったもの勝ち。
そんな感覚はないのでしょうか。
だから、本来進んで筈のESGだって世界の後塵を拝したような格好になってしまいます。
謙譲の美徳や曖昧なほほ笑みでは通用しません。

大和のレポートでの試算。
3月配当落ち額は、日経平均で237円、TOPIXで21.5ポイント。
パッシブ連動資産がすべて配当落ちに伴う先物買いに動いた場合、日経平均先物で1500 億円強。、
TOPIX先物で8500億円強の配当落ちによる買い需要予想。
21年3月の配当落ち額は日経平均株価が178.50程度。
TOPIXが17ポイント程度でした。
この時の配当の再投資に伴う買い需要を日経平均先物で1000億円程度。
TOPIX先物で6500億円程度と推計されています。

先週の市場のデータ。
日経平均採用銘柄のPERは11倍台。
PBRは1.1倍。
益回りは8%台。
25日線からのかい離はマイナス7.50%。
ボリンジャーのマイナス3σで首の皮1枚つながって14000円台。
NYでは売買高が190億株。
恐怖と欲望指数は13ポイント。
指標だけは底打ちでしたから現実が後追いしてくるのでしょうか。
市場からはコロナ論議が消えウクライナは乏しい話題。
またアメリカ経済を云々するでしょうか、視点を中国に逸らすのでしょうか。
複雑な連立多元方程式で構成されているのに単純な連立方程式すら解けないのが株式市場。

先週お話した仕組み債の手数料開示の話題。
日経平均リンク債もEB債も名前は債券。
発行体は格付けの良いヨーロッパの銀行だから、形式上は確かに債券。
しかし実態は要するに指数や個別株オプションのプットの売り。
プットの売りだからオプション料の受領が発生し、それが分配金原資となります。
ボラが高ければ多いしボラが低ければ少ないから対象にしません。
当面の問題は販売手数料。
販売手数料よりも問題なのはアレンジャーと呼ばれる外資系証券会社の取り分でしょう。
ココが20年以上もブラックボックス。
そしてあくまでも利息ではなく利金。
それも「年率換算」としていますから年率6%でも半年満期であれば実際に手にする利金は3%。
誤解と錯覚を招く最大のポイントです。
記事などを見ると「ノックアウトでの早期償還では期間分の利息が減る」とのコメント。
最初からボラはセットされているので日割りで利金が増減するものではありません。
昔から記者はこの仕組みを理解しないことが多いから変な解釈が往々するもの。
要は「プットの売り」のポジションが形を変えて投資家の資金を集めているだけの話。
しかもダウンリスクだけでアップメリットはほとんどないこともあまり言われません。
とにかく手数料が数%稼げるから販売するのが金融機関。
投資家保護などどこかへ消えたような不思議な世界です。

以下は今朝の場況。

「国債利回り上昇」

週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。
NYダウは小幅高。
原油安を好感しNYダウは午前中は451ドル高まで上昇。
買い一巡後は長期金利上昇が嫌気され午後は一時126ドル安まで下落。
NASDAQとS&P500は続落。
「FOMC)で利上げが見込まれハイテク株やグロース株の売りが膨らんだ」。
取ってつけたような声が聞こえる。
ホンハイが深センで操業を停止したことからアップルが2.7%安。
テスラやアマゾン、エヌビディアが軟調。
ラッセル2000は1.9%下落。
一方、原油相場の下落は株式相場の支え。
WTI先物は一時2週間ぶりに1バレル100ドルを下回った。
アメリカン・エキスプレスとビザが上昇。
ウォルマートも買われた。
2月の家計調査で1年先の期待インフレ率は6.0%。
1月(5.8%)から上昇。
調査開始以来、最高だった昨年11月の水準まで上昇。
長期債相場は大幅に下落し利回りは上昇。
「今週は米企業による社債発行が相次ぐ。
これに絡むヘッジ目的の米国債売りが出た」との見方もある。
10年国債利回りは2.141%。
2年国債利回りは1.865%。
2019年8月以来の水準。
5年債利回りも0.15%高の2.09%。
5年債利回りが2%を超えたのは2019年5月以来。
ドル円は1ドル=118円台に乗せ5年ぶりの高値水準。
WTI原油4月物は6.32ドル(5.8%)安の103.01ドル。
ビットコインは0.83%安の3万8525.31ドル。
SKEW指数は130.94→130.70→131.81。
恐怖と欲望指数は15→15。

週明けのNYダウは1ドル(0.0%)安の32945ドルと3日ぶりに小反発。
高値33395ドル、安値32818ドル。
NASDAQは262ポイント(2.04%)安の12581ポイントと3日続落。
高値12918ポイント、安値12555ポイント。
S&P500は31ポイント(0.74%)安の4173ポイントと3日続落。
高値4247ポイント、安値4161ポイント。
ダウ輸送株指数は101ポイント(0.67%)安の15131ポイントと続落。
SOX指数は3.07%安の3047ポイント。
VIX指数は32.01。
3市場の売買高は142.6億株(前日は130億株、直近20日平均137億株)。
225先物CME円建ては大証日中比10円安の25040円。
ドル建ては大証日中比45円高の25095円。
ドル円は118.18円。
10年国債利回りは2.141%。
2年国債利回りは1.865%。

「現先逆ザヤは約237円」

週明けの日経平均は寄り付き176円高。
終値は145円(△0.58%)安の25307円と反発。
SQ値25457円にチしては2敗。
日足は2日連続で陰線。
TOPIXは0.71%高の1812ポイントと反発。
1800ポイント台回復。
東証マザーズ指数は0.00%安と続落。
日経ジャスダック平均は0.32%高と反発。
東証1部の売買代金は2兆6681億円(前日3兆3146億円)。
2月21日の2兆3068億円以来の低水準。
値上がり1445銘柄(前日413銘柄)。
値下がり655銘柄(前日1707銘柄)。
新高値20銘柄(前日12銘柄)。
新安値74銘柄(前日80銘柄)。
騰落レシオは86.43(前日81.19)。
NTレシオは13.96倍(前日13.98倍)。
2日連続で13倍台。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
下向きの25日線(26481円)からは▲4.43%(前日▲5.26%)。
20日連続で下回った。
下向きの75日線は27664円。
20日連続で下回った。
下向きの200日線(28340円)からは▲10.70%(前日▲11.26%)。
41日連続で下回った。
上向きの5日線は25133円。
2日ぶりに上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.814%(前日▲12.592%)。
買い方▲16.461% (前日▲16.174%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△3.540%(前日△5.905%)。
買い方▲35.204% (前日▲35.559%)。
空売り比率は43.7%(前日51.1%。41日連続で40%超)。
昨年10月28日が54.1%、今年1月17日が52.9%。
空売り規制なしの比率は7.8%(前日12.3%)。
日経VIは28.98(前日28.60)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.35倍(前日12.24倍)。
3日連続12倍台。
前期基準では15.95倍。
EPSは2049円(前日2055円)。
225のPBRは1.14倍。
BPSは22199円(前日22267円)
日経平均の益回りは8.10%。
10年国債利回りは0.180%。
東証1部全銘柄だと予想PERは13.43倍。
前期基準では17.65倍。
PBRは1.15倍。
東証1部単純平均株価は9円高の2146円。
東証1部売買単価は2347円(前日22332円)。
東証1部時価総額は666兆円(前日662兆円)。
ドル建て日経平均は214.84(前日215.66)。
週明けのシカゴ225先物6月限円建ては大証日中比10円安の25040円。
高値25395円、安値24900円。
大証先物夜間取引終値は日中比10円高の25060円。
3月権利配当分約237円程度が逆ザヤ。
気学では「前後場歩調を異にして動く日」。
水曜は「相場の放れを注意して駆け引きする日」。
木曜は「後場高の日。初め安ければ買い増し良し」。
金曜は「押し目買いの日。ただし大上放れした時は見送れ」。
ボリンジャーのマイナス1σが25600円。
マイナス2σが24718円。
マイナス3σが23837円。
9月14日高値期日通過。
アノマリー的には「株高の日」。
「節分天井彼岸底」なんて経験則はどこへ消えたのだろうか。

《今日のポイント3月15日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。
   10年国債利回りは2.141%。
   2年国債利回りは1.865%。
   2019年8月以来の水準。
   ドル円は1ドル=118円台に乗せ5年ぶりの高値水準。
   SKEW指数は130.94→130.70→131.81。
   恐怖と欲望指数は15→15。

(2)ダウ輸送株指数は101ポイント(0.67%)安の15131ポイントと続落。
   SOX指数は3.07%安の3047ポイント。
   VIX指数は32.01。
   3市場の売買高は142.6億株(前日は130億株、直近20日平均137億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比10円安の25040円。

(3)東証1部の売買代金は2兆6681億円(前日3兆3146億円)。
   2月21日の2兆3068億円以来の低水準。
   新高値20銘柄(前日12銘柄)。
   新安値74銘柄(前日80銘柄)。
   騰落レシオは86.43(前日81.19)。
   NTレシオは13.96倍(前日13.98倍)。
   2日連続で13倍台。
   サイコロは6勝6敗で50.00%。

(4)下向きの25日線(26481円)からは▲4.43%(前日▲5.26%)。
   20日連続で下回った。
   下向きの75日線は27664円。
   20日連続で下回った。
   下向きの200日線(28340円)からは▲10.70%(前日▲11.26%)。
   41日連続で下回った。
   上向きの5日線は25133円。
   2日ぶりに上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.814%(前日▲12.592%)。
   買い方▲16.461% (前日▲16.174%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△3.540%(前日△5.905%)。
   買い方▲35.204% (前日▲35.559%)

(6)空売り比率は43.7%(前日51.1%。41日連続で40%超)。
   昨年10月28日が54.1%、今年1月17日が52.9%。
   空売り規制なしの比率は7.8%(前日12.3%)。
   日経VIは28.98(前日28.60)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.35倍(前日12.24倍)。
   3日連続12倍台。
   EPSは2049円(前日2055円)。
   225のPBRは1.14倍。
   BPSは22199円(前日22267円)
   日経平均の益回りは8.10%。
   10年国債利回りは0.180%。

(8)東証1部単純平均株価は9円高の2146円。
   東証1部時価総額は666兆円(前日662兆円)。
   ドル建て日経平均は214.84(前日215.66)。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが25600円。
   マイナス2σが24718円。
   マイナス3σが23837円。
   9月14日高値期日通過。
   アノマリー的には「株高の日」。
   「節分天井彼岸底」なんて経験則はどこへ消えたのだろうか。

今年の曜日別勝敗(3月14日まで)

月曜5勝4敗
火曜4勝6敗
水曜5勝4敗
木曜4勝6敗
金曜4勝6敗
(櫻井)。