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2022.03.08 櫻井 英明

スターリン暴落と真逆の価値観

スターリン暴落は1953年3月5日のこと、
ソ連のスターリン首相の重病と死亡が伝わり株価は1日で10%の下落。
1日で10%の下落は第4位の下落率でした。
その2年9カ月前の1950年6月に起こった朝鮮戦争。
日本が米軍中心の国連軍の基地となり、戦争用資材やサービスに膨大な「特需」が発生。
輸出も急拡大しました。
日経平均は1953年2月に474円高値を記録。
1950年7月の安値から約2年半で5.6倍に上昇。、
ソ連の指導者が亡くなれば朝鮮戦争は終結し特需は終わります。
これが市場の解釈。
今とは真逆で、戦争が終わると株価が下がるという局面でした。
その時々によって、材料の解釈が変化するから微妙なもの。
もっとも実体経済はすでに減速していました。
1952年には生産過剰が表面化し多くの業界ではすでに操業短縮状態。
「スターリン首相の重体が引き金。
しかし当時の株式相場は景気実態を超えて過熱していた」という見方です。
「桐一葉 落ちて天下の秋を知る」。
「独眼竜」のペンネームで知られた石井久・立花証券元社長が予言していたのはこれが背景。
興味深いのは「東京株式市場だけの暴落」だったこと。
通常海外初のショックは世界株安になっているがこれだけは違いました。
「相場は上がらなければ下がらない」。
そして「材料解釈はその時々によって異なる」。
また「ロシアはこういう独裁的支配の歴史の延長線上にある」。
結構な教訓です。

組織を堕落させるものは「仲良しクラブ」。
これはよく言われること。
具体的には「カネ・地位・遊び」。
下賤にいえば「カネ・出世・酒・女性」。
政治でも外交でも企業社会でも、これは変わらないようです。
プーチンの取り巻きだって似たようなものでしょう。
「王様の耳はロバの耳」。
「裸の王様」。
古来この戒めは多くあります。
それでも絶えないのは人類の宿命なのでしょうか。
「魂を売る」なんて言葉はあまり聞かなくなりましたが・・・。

悪材料と思えるものは、市場が膨らんだ時にやってくるもの。
そして市場関係者はその悪材料らしきものを囃し立てるもの。
でも、その悪材料はいつの間にかそっと姿を隠して染むことが多いもの。
好材料にしても同様でしょう。

満腹の時にどんなに美味なものを提供されてももう食べられません。
逆に空腹のときはたとえ賞味期限を多少過ぎていても食べらます。
相場だって似たようなものでしょう。
高値に極まった時はもういりません。
安値に極まった時は危ない株にでも手を出し勝ち。
満腹感は約3ヶ月で少し収まってきたというのが現在の株式市場のような気がします。
これが値幅ではなく日柄ということに他なりません。

以下は今朝の場況。

「恐怖と欲望指数は17→13」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。
下落幅、下落率ともに今年最大。
昨年3月以来1年ぶりの安値水準。
NASDAQは昨年11月19日に付けた終値ベースの過去最高値を20.1%下回った。
同指数の弱気相場入りが確認されたのは2020年以来。
NYダウは1月4日に付けた終値ベースの最高値を10.8%下回り調整局面入りた。
原油先物は急伸して2008年以来14年ぶりの高値水準。
インフレ懸念が高まった格好だ。
アマゾン、マイクロソフト、アップルなどが下落。
ユナイテッド・エアラインズやノルウェージャン・クルーズラインなど旅行・娯楽関連株は幅広く下落。
10年国債利回りは1.776%。
2年国債利回りは1.556%。
ドル円は115円台前半。
WTI原油4月物は3.72ドル(3.22%)高の1バレル=119.40ドル。
一時130ドルを突破し、2008年7月以来の高値水準を付けた。
SKEW指数は134.98→136.69。
恐怖と欲望指数は17→13。

週明けのNYダウは797ドル(2.37%)安の32817ドルと3日続落。
高値33579ドル、安値32806ドル。
サイコロは3勝9敗。
NASDAQは482ポイント(3.62%)安の12830ポインと3日続落。
高値13353ポイント、安値12828ポイント。
S&P500は127ポイント(2.95%)安の4201ポイントと3日続落。
高値4327ポイント、安値4199ポイント。
ダウ輸送株指数は599ポイント(3.89%)安の14792ポイントと3日続落。
SOX指数は4.91%安の3098ポイントと3日続落。
VIX指数は36.45。
3市場の売買高は170億株(前日は129億株、直近20日平均は130億株)。
225先物CME円建ては大証日中比180円安の25030円。
ドル建ては大証日中比170円安の25030円。
ドル円は115.26円。
10年国債利回りは1.776%。
2年国債利回りは1.556%。

「アノマリー的にはリーマンショック以降株高の日」

週明けの日経平均は寄り付き351円安。
終値は764円(▲2.94%)安の25221円と続落。
2月24日の終値25970円は下抜けた。
一時979円安の25006円までの下落。
日足は4日連続陰線。
TOPIXは2.70%安の1794ポイントと続落。
1月27日終値1842.44ポイントを下抜けた。
前場の下落率が2.88%だったので日銀はETFを701億円買い入れた。
ETFの買い入れは2月14日以来。
東証マザーズ指数は4.51%安と4日続落。
日経ジャスダック平均は1.76%安と4日続落。
東証1部の売買代金は3兆7200億円(前日3兆6277億円)。
2日連続で3兆円台。
値上がり225銘柄(前日210銘柄)。
値下がり1920銘柄(前日1920銘柄)。
新高値22銘柄(前日29銘柄)。
新安値384銘柄(前日156銘柄)。
騰落レシオは100.49(前日99.41)。
NTレシオは14.06倍(前日14.08倍)。
サイコロは4勝8敗で33.33%。
下向きの25日線(26877円)からは▲6.16%(前日▲3.46%)。
15日連続で下回った。
下向きの75日線は27970円。
14日連続で下回った。
下向きの200日線(28414円)からは▲11.24%(前日▲8.58%)。
37日連続で下回った。
下向きの5日線は26204円。
2日連続で下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.260%(前日▲13.225%)。
買い方▲15.901% (前日▲13.489%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△3.937%(前日▲0.072%)。
買い方▲35.015% (前日▲31.868%)。
空売り比率は45.5%(前日43.5%。36日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は7.3%(前日10.7%)。
日経VIは29.82(前日27.99)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.19倍(前日12.53倍)。
9日連続12倍台。
前期基準では15.79倍。
EPSは2069円(前日2073円)。
225のPBRは1.13倍。
BPSは22319円(前日22401円)
日経平均の益回りは8.20%。
10年国債利回りは0.150%。
東証1部全銘柄だと予想PERは13.29倍。
前期基準では17.51倍。
PBRは1.14倍。
東証1部単純平均株価は56円安の2134円。
東証1部売買単価は2125円(前日2372円)。
東証1部時価総額は660兆円(前日679兆円)。
ドル建て日経平均は219.45(前日225.04)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比180円安の25030円。
高値25785円、安値24955円。
大証先物夜間取引終値は日中比170円安の25040円。
気学では「押し目買い」。
水曜は「押し込むと跳ねる日。突っ込み買いで駆け引きせよ」。
木曜は「波乱して下に向かう日」。
金曜は「変化を見る注意日」。
ボリンジャーのマイナス1σが26306円。
マイナス2σが25735円。
マイナス3σが25164円。
首の皮一枚つながった格好。
アノマリー的には「リーマンショック以降株高の日」。

《今日のポイント3月8日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。
   下落幅、下落率ともに今年最大。
   昨年3月以来1年ぶりの安値水準。
   10年国債利回りは1.776%。
   2年国債利回りは1.556%。
   ドル円は115円台前半。
   SKEW指数は134.98→136.69。
   恐怖と欲望指数は17→13。

(2)ダウ輸送株指数は599ポイント(3.89%)安の14792ポイントと3日続落。
   SOX指数は4.91%安の3098ポイントと3日続落。
   VIX指数は36.45。
   3市場の売買高は170億株(前日は129億株、直近20日平均は130億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比180円安の25030円。

(3)東証1部の売買代金は3兆7200億円(前日3兆6277億円)。
   新高値22銘柄(前日29銘柄)。
   新安値384銘柄(前日156銘柄)。
   騰落レシオは100.49(前日99.41)。
   NTレシオは14.06倍(前日14.08倍)。
   サイコロは4勝8敗で33.33%。

(4)下向きの25日線(26877円)からは▲6.16%(前日▲3.46%)。
   15日連続で下回った。
   下向きの75日線は27970円。
   14日連続で下回った。
   下向きの200日線(28414円)からは▲11.24%(前日▲8.58%)。
   37日連続で下回った。
   下向きの5日線は26204円。
   2日連続で下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.260%(前日▲13.225%)。
   買い方▲15.901% (前日▲13.489%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△3.937%(前日▲0.072%)。
   買い方▲35.015% (前日▲31.868%)。

(6)空売り比率は45.5%(前日43.5%。36日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は7.3%(前日10.7%)。
   日経VIは29.82(前日27.99)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.19倍(前日12.53倍)。
   EPSは2069円(前日2073円)。
   BPSは22319円(前日22401円)
   日経平均の益回りは8.20%。
   10年国債利回りは0.150%。

(8)東証1部単純平均株価は56円安の2134円。
   東証1部時価総額は660兆円(前日679兆円)。
   ドル建て日経平均は219.45(前日225.04)。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが26306円。
   マイナス2σが25735円。
   マイナス3σが25164円。
   首の皮一枚つながった格好。
   アノマリー的には「リーマンショック以降株高の日」。

今年の曜日別勝敗(3月7日まで)

月曜4勝4敗
火曜4勝5敗
水曜5勝3敗
木曜3勝6敗
金曜3勝5敗
(櫻井)。