Blog
ブログ
2022.02.15 櫻井 英明
通りすがりでなく
文学の世界にあるのが芥川賞と直木賞。
芥川賞は芸術性を踏まえた一片の短編あるいは中編作品に与えられる文学賞。
直木賞は大衆性を押さえた長編小説作品あるいは短編集に与えられる文学賞。
言い換えれば。
芥川賞=純文学=「芸術性」「形式」を重んじる小説。
主に文章の美しさや表現方法の多彩さが評価されます。
大衆小説=「娯楽性」「商業性」を重んじる小説。
「読んで楽しい」と感じるエンターテイメント作品。
芥川賞が形而上的、直木賞が形而下的。
と分類できるかも知れません。
これを踏まえて証券市場を見てみると、実態は直木賞的なのに芥川賞的雰囲気を重んじる傾向。
そもそも相場は欲望のぶつかり合いの世界。
それを隠して高級な学問性を重んじる世界。
そして過去の形式にとらわれがちな世界。
儲かれば楽しいというエンターテイメント性が本質なのに苦吟したような辛い相場観が好まれるようです。
「楽観は愚かで悲観が賢明」。
「本来上か下かの単純な世界なのに、単純は毛嫌いされ複雑怪奇が好まれる。
あまりよく理解できない能狂言よりは吉本新喜劇の方が好きなのですそうは言えない世界。
相場は不可解な「本音と建て前」の世界です。
ESGだ、SDGsだと高級ぶっても所詮丁半博打チックな世界。
証券市場は本来大衆心理学の分野。
高級クラブではなく、居酒屋の分野に他なりません。
だから掲示板などには罵詈雑言が散見されるでしょうか。
所詮企業の盛衰は人間の行動の結果ということ。
これを離れて指数という実態のない普遍チックな物事を論議するからわからなくなるのでしょう。
今日の延長戦でしか考えない思考法。
換言すれば「通りすがりの相場観」。
日替わりで長期思考は薄い。
これが大半の市場観測でしょう。
あたかも先を見ているように聞こえることもあります。
それでもその日の相場の強弱にされています。
高ければ強気、安ければ弱気。
昨日の弱気も相場の上昇を見れば、なぜか「買うしかない」。
昨日の強気も相場の下落を見れば「待つも相場、見るも相場。調整もある」。
この不思議な傾向は専門家も素人の域を出ないような気がします。
せいぜい「専門家は理路整然と間違える」傾向が強いだけでしょう。
直観を軽視し、適当な数字を持ってきて説明するのが専門家であるにすぎないとも言えます。
ということは、数字を持ち出す術に長けているのが専門家なのかも知れません。
重要なのは通りすがりの相場観ではありません。
保存の効く相場観です。
北京五輪のスキー競技を見ていて気が付いたのは解説者の視点の違い。
終始ネガな視点で「あそこが失敗。ここが失敗」との指摘。
これは見たり聞いたりする方が嫌になります。
解説者よりも現役のプレイヤーの方が技術は上。
それでも「あれがダメ。これがダメ。あそこはこうしないと」。
プレイヤー本人が一番よくわかっている傷に塩を塗るようなもの。
あれを聞いたら本人は腐ってしまいそうでした。
一方で別のメダリストの解説は優しいしポジティブ。
「ここが良い。あそこが良い。良かった。頑張った、もっとうまくなる」。
こう言われるとプレイヤーはさらに頑張るはず。
株の解説だって似たようなものかも知れません。
「オオカミが来る」よりも「あそこに楽天地がある」の方がずっと心地よいもの。
「雪が降る」。
と言われて振らなければそれも良し。
でも免罪符のような降雪予報ばかり聞かされると信頼感は薄くなります。
やはるネガよりはポジに軍配が上がるようです。
以下は今朝の場況。
↓
「3日続落」
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って小幅に3日続落。
米国がキエフにある大使館を閉鎖するとの発表を受け午後終盤に大きく下落。
NYダウの下落幅は一時400ドルを超えた場面があった。
その後下げ幅を縮小した。
前週後半の2日で1000ドル超の下落となっており下値では押し目買いも入ったとの観測。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は「7月1日までに1%の利上げが実施される」との見解。
これも警戒された。
ボーイングやキャタピラー、3Mなど景気敏感株が下落。
一方コカ・コーラやP&Gなどディフェンシブセクターは上昇。
メタプラットフォームズ(旧フェイスブック)が下落。
テスラやアマゾンネットフリックスが上昇。
VIX指数は一時32ポイントまで上昇して28.33。
10年国債利回りは1.985%。
2年国債利回りは1.572%。
ドル円は115円台後半。
WTI原油3月物は2.36ドル(2.5%)高の95.46ドル。
一時2014年9月以来の高値である95.82ドルを付けた。
ビットコインはほぼ横ばいの4万2080ドル水準。
SKEW指数は129.78→128.11→126.81→128.12。
恐怖と欲望指数は34→32。
週明けのNYダウは171ドル(0.49%)安の34566ドルと3日続落。
高値34744ドル、安値34304ドル。
NASDAQは0.24ポイント(0.00%)安の13790ポイントと3日続落。
高値13921ポイント、安値13664ポイント。
S&P500は17.09ポイント(0.39%)安の4401ポイントと3位続落。
高値4426ポイント、安値4364ポイント。
ダウ輸送株指数は119ポイント(0.0%)高の15120ポイントと3日ぶりに反発。
SOX指数は0.15%高の330ポイントと3日ぶりに反発。
VIX指数は28.33と上昇。
3市場の売買高は113.2億株(前日134億株、過去20日平均は126.7億株)。
225先物CME円建ては大証日中比45円安の27055円。
ドル建ては大証日中比35円安の27065円。
ドル円は115.60円。
10年国債利回りは1.985%。
2年国債利回りは1.572%。
「日銀によるJ-REITの買い入れは約11か月ぶり」
週明けの日経平均は寄り付き391円安。
一時27700円を下回って終値は616円(▲2.23%)安の27079円と4日ぶりに反落。
日足は2日連続の陰線。
SQ値27835円を終値で下回っており大きく2敗。
前場のTOPIXの下落率は2.02%。
日銀は今年3回目のETF買い入れ。
TOPIXは1.63%安と4日ぶりに反落。
東証マザーズ指数は4.54%安と3日ぶりに反落。
日経ジャスダック平均は0.97%安と3日ぶりに反落。
東証1部の売買代金は3兆1992億円(前日3兆4508億円)。
値上がり507銘柄(前1447銘柄)。
値下がり1605銘柄(前日536銘柄)。
新高値26銘柄(前日37銘柄)。
新安値52銘柄(前日12銘柄)。
騰落レシオは97.98(前日95.15)。
NTTレシオは14.03倍(前日14.11倍)。
サイコロは8勝4敗で66.66%。
下向きの25日線(27569円)からは△0.26%(前日▲1.78%)。
2日ぶりに下回った。
下向きの75日線は28474円。
2日ぶりに下回った。
下向きの200日線(28575円)からは▲6.23%(前日▲3.12%)。
23日連続で下回った。
下向きの5日線は27377円。
3日ぶりに下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.373%(前日▲12.231%)。
買い方▲12.216% (前日▲10.775%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△2.965%(前日▲2.795%)。
買い方▲34.760% (前日▲31.914%)。
空売り比率は45.5%(前日44.1%、22日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.1%(前日9.5%)。
日経VIは26.63(前日21.97)。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.43倍(前日13.70倍)。
前期基準では17.67倍。
EPSは2016円(前日2021円)。
225のPBRは1.22倍。
BPSは22196円(前日22335円)
日経平均の益回りは7.45%。
10年国債利回りは0.215%。
東証1部全銘柄だと予想PERは14.59倍。
前期基準では19.53倍。
PBRは1.23倍。
東証1部単純平均株価は37円安の2246円。
東証1部売買単価は2318円(前日2471円)。
東証1部時価総額は710兆円(前日722兆円)。
ドル建て日経平均は234.56(前日239.52)。
金曜のシカゴ225先物円建ては大証日中比45円安の27055円。
高値27165円、安値26830円。
大証先物夜間取引終値は日中比40円安の27060円。
気学では「突っ込み買いの日。上放れ高きは売り向かえ」。
水曜は「良く動く日。足取りについて駆け引きせよ」。
木曜は「押し目買いにある時は急伸することあり」。
金曜は「人気に逆行して動き、前後場歩調を変える」。
ボリンジャーのマイナス1σが26960円。
マイナス2σが26851円。
プラス1σは28178円。
《今日のポイント2月15日》
(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って小幅に3日続落。
10年国債利回りは1.985%。
2年国債利回りは1.572%。
ドル円は115円台後半。
SKEW指数は129.78→128.11→126.81→128.12。
恐怖と欲望指数は34→32。
(2)ダウ輸送株指数は119ポイント(0.0%)高の15120ポイントと3日ぶりに反発。
SOX指数は0.15%高の330ポイントと3日ぶりに反発。
VIX指数は28.33と上昇。
3市場の売買高は113.2億株(前日134億株、過去20日平均は126.7億株)。
225先物CME円建ては大証日中比45円安の27055円。
(3)東証1部の売買代金は3兆1992億円(前日3兆4508億円)。
新高値26銘柄(前日37銘柄)。
新安値52銘柄(前日12銘柄)。
騰落レシオは97.98(前日95.15)。
NTTレシオは14.03倍(前日14.11倍)。
サイコロは8勝4敗で66.66%。
(4)下向きの25日線(27569円)からは△0.26%(前日▲1.78%)。
2日ぶりに下回った。
下向きの75日線は28474円。
2日ぶりに下回った。
下向きの200日線(28575円)からは▲6.23%(前日▲3.12%)。
23日連続で下回った。
下向きの5日線は27377円。
3日ぶりに下回った。
(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.373%(前日▲12.231%)。
買い方▲12.216% (前日▲10.775%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△2.965%(前日▲2.795%)。
買い方▲34.760% (前日▲31.914%)。
(6)空売り比率は45.5%(前日44.1%、22日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.1%(前日9.5%)。
日経VIは26.63(前日21.97)。
(7)日経平均採用銘柄の予想PERは13.43倍(前日13.70倍)。
EPSは2016円(前日2021円)。
BPSは22196円(前日22335円)
日経平均の益回りは7.45%。
10年国債利回りは0.215%。
(8)東証1部単純平均株価は37円安の2246円。
東証1部時価総額は710兆円(前日722兆円)。
ドル建て日経平均は234.56(前日239.52)。
(9)ボリンジャーのマイナス1σが26960円。
マイナス2σが26851円。
プラス1σは28178円。
今年の曜日別勝敗(2月14日まで)
↓
月曜3勝2敗
火曜3勝3敗
水曜4勝2敗
木曜2勝4敗
金曜2勝3敗
(櫻井)