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2022.11.15 櫻井 英明

形而上よりも形而下

先週CPIの低下とのダブル効果でドルは一気に6円ほど上昇。
率にして約4%。
レバレッジが25倍だとすると元金(保証金)がほぼ吹っ飛んだことになりました。
加えて仮想通貨のFTXトレーディングの資金繰り問題から暗号資産は世界で2日間に32兆円消失。
世界の時価総額は118兆円程度でしたからこれも大きい。
株は戻り基調ですがその他の運用が厳しいのが現状となってきました。
「見えないものには投資しない。
私だけにいい話は絶対にこない」は必要です。

形而上を「理念的なもの」。
形而下を「実務」と言い替えてみるとどうでしょう。
ESGやSDGsはどう考えても形而上。
一方で決算短信や投資家対応は実務。
今IRの世界で展開されているのは形而上の世界。
形があるものの方が上位であり優れているという誤解と錯覚なのでしょう。
でも理念も必要ですが、本当に必要なのは実務。
株式の世界で考えてみると、昔の場立ちさんと経済研究所のような関係でしょう。
同じバッジをつけていても中身は全く違う人種が同居していました。
おそらく株と言うおどろおどろしいナマの世界を覆い隠すための世界経済観測などは形而上。
形而下の生々しい実務を知らず形而上に逃避しての動き。
そんなものかも知れません。
「何のために生きている?」。
「真実とは何?」。
そんなことを考えても一銭も稼げません。
「何をいつどう買う?」。
「株価は上がるのか下がるのか」。
「増資をするべきか見送るべきか」。
こちらの方が宇宙の存在を考えるよりははるかに稼げるはず。
トーマス・アクイナスやスピノザは現代ではあまり役に立たないのでしょう。

ある上場企業のトップとの会話。
この企業は競馬のAI予想ツールなども手掛けています。
このツールを作る際に当然データの分析解析などを数多く行ってきたそうです。
競馬は投機から投資の世界になるかも知れないとも伺いました。
でもそれだけではなく「自己分析」も加えてみたら確度はさらに上がったという話。
「相場のクセを知る」というのは何年も言い続けてきました。
銘柄、値動きなどのクセは銘柄ごとに違うからというのがその理由。
それを頭と体で感じることが重要だということ。
しかし同じクセでも「自分の投資傾向」というのは寝耳に水。
「自分の投資を振り返り分析し解析する。
それも成功体験でなく失敗体験こと未来の肥料」。
「だから儲かった」は得てして「安い時にタイミングよく買ったから」というへ返事が多いもの。
しかし「なぜ負けたのか」のは振り返りたくないですし、ましてや傷口に塩を塗りたくなどありません。
それでもこれは重要なこと。
そして・・・。
競馬は投機なのか、投資なのか。
今は投機かも知れません。
それでも将来は違った構図になる可能性はあります。
一方、株は投機なのか投資なのか。
これも結構微妙。
言えるのは最近は「株で全財産を失った人。競馬で全財産を失った人」という話を聞かなくなったこと。
でも「FXですべて消えた。ビットコインでなくなった」は時折耳にします。
共通するのはレバレッジとか先物という概念。
元金の20倍以上の投資は投機ですし、先物はあくまで先物で原資産が手元にある訳ではありません。
「気を付けようレバレッジと先物」というのも標語にした方が良いかも知れません。

面白い経験をしたのはあるメガバンクの支店の窓口。
お金を振り込む用事があって、それこそ久しぶりに訪れました。
ATMのところの人に振り込み用紙を見せたら「これは窓口よりもATMの方が手数料が安いですよ。
ご自分でお手続きできますから、ATMにどうぞ」。
とはいえそのメガバンクに口座はないし、キャッシュカードも当然持っていません。
いくら違うのか聞いてみたら「150円です」。
でも振込用紙には当該銀行の本支店からの振り込みは手数料無料と読める文言がありました。
「それくらいなら面倒なので窓口でやってもらいます」。
そう言ってATMよりも空いていた窓口に行きました。
職員さんはよくよく振込用紙を見て「これ手数料かかりませんね」。
銀行無誤謬は身に染みているようですが、意外とそうでもないようです。
というか、結構いい加減という印象でした。

以下は今朝の場況、

「ドル建て日経平均は40日ぶりに200ドル台回復」

「反落」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日ぶりに反落。
NYダウは過去2日で1200ドルあまり上昇。
目先の利益を確定する売り優勢の展開との解釈。
一時プラスの場面もあったが引け際に下落幅を拡大した。
アマゾン、テスラの下落が目立った。
一方製薬大手バイオジェンとイーライリリーはそれぞれ3.3%高と1.3%高。
国債利回りは上昇。
12月FOMCでの0.5%利上げ確率は91%。
0.75%利上げ確率は9%、
FF金利は、現在の3.83%から上昇。
6月の4.93%を頂点に徐々に低下。
2023年12月には4.48%になると予想されている。
10年国債利回りは3.865%。
2年国債利回りは4.404%。
ドル円は139円台後半。
WTI原油先物12月限は前日比3.09ドル(3.47%)安の85.87ドル。
ビットコインは一時15784ドルまで下落後に0.18%安の16280ドル。
FTXのネイティブトークンであるFTTは7.8%安の1.308ドル。
月間の下落率は95%に達した。
SKEW指数は111.42→114.09→113.67。
恐怖と欲望指数は66→64。

週明けのNYダウは211ドル(0.63%)安の33536ドルと3日ぶりに反落。
高値33964ドル、安値33533ドル。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は160.28(前日160.28)。
NASDAQは127ポイント(1.12%)安の11196ポイントと3日ぶりに反落。
高値11350ポイント、安値11167ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は108.82(前日108.59)。
S&P500は35ポイント(0.89%)安の3957ポ゚イントと3日ぶりに反落。
高値4008ポイント、安値3956ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオ(25日)は131.01(前日134.55)。
ダウ輸送株指数は21ポイント(0.62%)安の14532ポイントと3日ぶりに反落。
SOX指数は26ポイント(0.97%)安の2728ポイントと3日ぶりに反落。
VIX指数は23.73と上昇。
3市場の合算売買高は115億株(前日135億株。過去20日平均は121億株)。
225先物CME円建ては大証日中比5円安の27955円。
ドル建ては大証日中比5円安の27955円。
ドル円は139.89円。
10年国債利回りは3.865%。
2年国債利回りは4.404%。

「日経平均採用銘柄のEPSは2238円と過去最高更新」

週明けの日経平均は寄り付き14円安。
一時プラスの場面もあった。
終値は300円(▲1.06%)安の27963円と安値引けで反落。
日足は2日ぶりに陰線。
木曜のマドは27688円ー27485円。
金曜マドは27485円ー27837円
SQ値28225円に対して1勝1敗。
TOPIXは20.86ポイント(▲1.05%)安の1956ポイントと反落。
日銀は6月17日以来101日間ETFを買っていない。
プライム市場指数は10.76ポイント安の1006.98と反落。
東証マザーズ指数は13.14ポイント(△1.73%)高の773.66と続伸。
約7か月ぶりの高値水準を回復した。
プライム市場の売買代金は3兆8285億円(前日は4兆8750億円)。
値上がり471銘柄(前日1260銘柄)。
値下がり1326銘柄(前日517銘柄)。
新高値38銘柄(前日92銘柄)。
新安値20銘柄(前日12銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは94.17(前日102.06)。
NTレシオは14.29倍(前日14.29倍)。
サイコロは5勝7敗で41.66%。
上向きの25日線(27254円)からは△2.60%(前日△3.80%)。
19日連続で上回った。
上向きの75日線は27628円。
2日連続で上回った。
かすかに上向きに転じた200日線(27148円→27150円)。
△2.99%(前日△4.11%)。
8日連続で上回った。
上向きの5日線は27852円。
2日連続で上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.170%(前日▲14.915%)
買い方▲7.400%(前日▲7.561%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲11.266%(前日▲11.990%)。
買い方▲24.244% (前日▲24.097%)。
空売り比率は40.1%(前日42.7%。4日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は7.1%(前日10.2%)。
日経VIは19.87(前日20.31)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.49倍(前日12.72倍)。
前期基準では13.52倍。
EPSは2238円(前日2221円)。
8月16日の過去最高水準2229円を上抜けた。
225のPBRは1.14倍(前日1.17倍)。
BPSは24529円(前日24156円)。
10年国債利回りは0.240%(前日0.235%)。
プライム市場の予想PERは13.34倍。
前期基準では14.31倍。
PBRは1.15倍。
日経平均の予想益回りは8.01%。
予想配当り利回りは2.27%。
プライム市場の予想益回りは7.49%。
配当り利回り加重平均は2.52%。
プライム市場の単純平均は18円安の2436円。
プライム市場の売買単価は2621円(前日2795円)。
プライム市場の時価総額は709兆円(前日717兆円)。
ドル建て日経平均は200.74(前日199.71)と続伸。
40日ぶりに200ドル台回復。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比5円安の27955円。
高値28220円、安値27940円。
大証先物夜間取引終値は日中比変わらずの27940円。
気学では「弱含みの日。戻り売り方針で駆け引きせよ」。
水曜は「波乱の後安し」。
木曜は「大波乱日。逆張りの時」。
金曜は「初め安いと後高し」。
ボリンジャーのプラス1σが28130円。
プラス2σが28815円。
プラス3σが29499円。
マイナス1σが26761円。

《今日のポイント11月15日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日ぶりに反落。
   10年国債利回りは3.865%。
   2年国債利回りは4.404%。
   ドル円は139円台後半。
   SKEW指数は111.42→114.09→113.67。
   恐怖と欲望指数は66→64。

(2)ダウ輸送株指数は21ポイント(0.62%)安の14532ポイントと3日ぶりに反落。
   SOX指数は26ポイント(0.97%)安の2728ポイントと3日ぶりに反落。
   VIX指数は23.73と上昇。
   3市場の合算売買高は115億株(前日135億株。過去20日平均は121億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比5円安の27955円。

(3)プライム市場の売買代金は3兆8285億円(前日は4兆8750億円)。
   値上がり471銘柄(前日1260銘柄)。
   値下がり1326銘柄(前日517銘柄)。
   新高値38銘柄(前日92銘柄)。
   新安値20銘柄(前日12銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは94.17(前日102.06)。
   NTレシオは14.29倍(前日14.29倍)。
   サイコロは5勝7敗で41.66%。

(4)上向きの25日線(27254円)からは△2.60%(前日△3.80%)。
   19日連続で上回った。
   上向きの75日線は27628円。
   2日連続で上回った。
   かすかに上向きに転じた200日線(27148円→27150円)。
   △2.99%(前日△4.11%)。
   8日連続で上回った。
   上向きの5日線は27852円。
   2日連続で上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.170%(前日▲14.915%)
   買い方▲7.400%(前日▲7.561%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲11.266%(前日▲11.990%)。
   買い方▲24.244% (前日▲24.097%)。

(6)空売り比率は40.1%(前日42.7%。4日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は7.1%(前日10.2%)。
   日経VIは19.87(前日20.31)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.49倍(前日12.72倍)。
   EPSは2238円(前日2221円)。
   8月16日の過去最高水準2229円を上抜けた。
   225のPBRは1.14倍(前日1.17倍)。
   BPSは24529円(前日24156円)。
   10年国債利回りは0.240%(前日0.235%)。

(8)プライム市場の単純平均は18円安の2436円。
   プライム市場の時価総額は709兆円(前日717兆円)。
   ドル建て日経平均は200.74(前日199.71)と続伸。
   40日ぶりに200ドル台回復。

(9)ボリンジャーのプラス1σが28130円。
   プラス2σが28815円。
   プラス3σが29499円。
   マイナス1σが26761円。

今年の曜日別勝敗(11月14日まで)

月曜21勝19敗
火曜26勝18敗
水曜21勝22敗
木曜22勝20敗
金曜21勝20敗
(櫻井)