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2022.05.18 鈴木 一之

「令和景気」がまもなく始まる(予感)

鈴木一之です。本日(5月18日・水曜日)の午前中の「東京マーケットワイド」の放送が終わったばかりです。ぐったりしています。

「東京マーケットワイド」は朝8時半から11時半過ぎまで、3時間ほどの放送時間ですが、前の日やその前の日くらいから準備が始まりますので、実際には8~9時間くらいの時間を投入していることになります。

それだけに放送が終わった時は、毎度のことながらぐったりします。全身の力が抜けて、しばらく何もする気力がおきません。その後にもうひと仕事するなんてできません。喫茶店に入ってコーヒーを飲んで、ひたすら力を抜いて「令和元年は西暦何年か?」などとぼんやりと考えています(答えは2019年)。

最近は手を抜くことを覚えてしまったのか、このブログを朝一番にアップせずに、放送が終わってから昼過ぎに書くようになってしまいました。いけませんね。前日に書いておけばよいのですが、株価を見たり決算を調べたりしているうちに前の日はあっという間に過ぎてしまいます。

おのずと朝早く起きて書くことになりますが、最近は世の中の変化が速くてどんなに朝早く起きても間に合いません。以前は世界の時間がもっとゆっくり流れていたように思います。それがSNS全盛の最近は、寄り付き直前に出てくる米国発の決算ニュースなども増えて、世界のマーケットは本物の24時間体制になってしまいました。寝ているヒマなどはありませんし、朝ブログを書いている時間もありません。

最近の新聞記事で気になるニュースは、企業の設備投資に関する話題が増えていることです。3月決算企業が年に一度の本決算に合わせて、社の内外に向けて(なかでも社内に向けて)ビッグな話題を打ち出してきます。

本日もルネサスエレクトロニクス、メイコー、小林製薬が新たな工場建設、あるいは製造ラインの増設を明らかにしました。

なぜこの時期に設備投資の話題が増えているのか。ゲストの方々への電話インタビューという形を通じて、多くの方のご意見をうかがっています。そこに寄せられた皆さまのお答えをまとめてみると次のように集約されます。

(1)デジタル化、脱炭素、働き方改革、など事業機会が増えているため。
(2)コロナ禍で企業防衛のために集めた現金が手元に滞留しているため。
(3)本物のインフレ期に入ったので、実物投資をした方が有利であるため。
(4)「2020年」の区切りの年に計画した設備投資をいま実行しているため。
(5)ソフトウェアを含めた既存の設備が老朽化しているため。
(6)合理化、省力化、省エネが必要になってきたため。

などです。岸田政権からは何も事業構想が出てこないので自ら動いた方が手っ取り早い、というお答えも聞かれました。どれも正しい理由だと思います。今ここで行動を起こさないとアクティビティストに目をつけられて面倒なことになるから、というお答えももっともです。

設備投資は、景気サイクルのホームラン王です。景気が浮上するのは設備投資が活発化した時です。消費は日常的に存在するものなので、むしろ景気を後追いしてゆきます。「消費がよいから景気がよい」のではなく、「景気がよいから消費がよい」のです。

景気がよくなるには設備投資が盛り上がらなくてはなりません。現在のようなペースで企業の設備投資が伸びれば、もうしばらくすると日本の景気も本格的によくなってくることでしょう。まさに「令和景気」の始まりです。そうなった時の株価の動きが今からとても楽しみです。
(スズカズ)