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2024.07.29 櫻井 英明

ねずみ

日曜の大阪のIRフォーラム。
大阪、兵庫、和歌山、岡山、福井など処々方々から暑い中おいでいただいた皆様。
ありがとうございました。
バイオの世界の醍醐味と繊細さ、そして希望と夢を少しでも感じていただけていたら幸いです。

《兜町落語》

「ねずみ」

日本橋橘町の大工の棟梁、政五郎の家に居候の身の左甚五郎。
奥州松島を見物しようと、伊達六十二万石の城下・仙台までやってた。
城下で客を引いている子どもに、「おじさん、うちに泊まっておくれよ」と袖を引かれて鼠屋という宿に入った。
使用人などはいなく腰の立たない卯兵衛と十二になる子どもの卯之吉二人だけでやっている。
宿とは名ばかりで物置小屋のような粗末な家だ。

足をすすぐのは裏の広瀬川、布団は貸布団。
その上、子供が言う。
「料理ができないから、自分たち親子の分まで入れて
寿司を注文しておくれ」
甚五郎は苦笑して二分渡す。
甚五郎が酒代も加えて払うと卯之吉は酒を買いに行った。

甚五郎「なぜ、女中などを置かないのか?」。
卯兵衛「もとは向かいの虎屋の主人でしたが、五年前に女房を亡くしました。
古くからいる女中のお紺を後添えにいたしましたが、これが番頭の丑造とくっついて私をないがしろに。
卯之吉につらく当たっていじめました。

ある時、二階の座敷で客同士の喧嘩の仲裁に入ったところ、喧嘩の巻き添えを食って階段から転がり落ちて、こんな身体になってしまいました。
お紺と番頭は私たちが邪魔になり、ここへ追いやりました。
ここは元は物置で、友達の生駒屋の計らいで宿を始めました。
ここは鼠が多いので鼠屋という名にしました」。

話を聞き終えた甚五郎。適当に木端を持って二階に上がった。
卯兵衛が宿帳を見ると天下の彫り物師でびっくり仰天。
二階の甚五郎はその晩、精魂込めて一匹の小さな鼠を彫り上げた。
翌朝、甚五郎は木の鼠を盥に入れて竹網をかけると
「左甚五郎作 福鼠 この鼠をご覧になりたい方は、土地の人、旅の人を問わずぜひ鼠屋にお泊りください」と書いた札を入口に揚げさせた。
「あるじ、卯之吉、世話になった」と出発した。

すぐに通り掛かった近所の人が札に気づく。
むろん甚五郎の名は知れ渡っている。
早速、鼠を見せてもらうと、盥の中の木の鼠がちょろちょろと動き回った。
びっくり仰天、さすがは甚五郎と感心したが、家はすぐ近くだが鼠屋に泊まるハメになった。
この噂はすぐに広がって鼠を一目見ようと次から次へと見物人が押し寄せた。
それがみんな泊って行くから鼠屋は大繁盛。
裏の空き地に建て増し、使用人も何人も置くようになった。

それに引き替え向かいの虎屋には悪い評判が広がり、客足は遠のく一方。
困った丑造は仙台城下一の彫刻名人に頼んで、大金を払って大きな木の虎を彫ってもらっい二階の手摺り置いて鼠を睨ませた。
大きな虎の威力に怯えたのか鼠はピタッと動かなくなってしまった。

卯兵衛「畜生、こんなことまでしやがって・・・」と、怒ったとたんに腰が立った。
ずっと立たないと思って立とうとしなかったから立てなかっただけで、立とうと思えばとっくに立てただけなのだが。
卯兵衛は江戸に帰っている甚五郎に、「おかげさまで私の腰が立ちましたが、鼠の腰が抜けました・・・」と手紙を送った。
どうしたのかと不思議に思った甚五郎。
二代目政五郎を連れて仙台へやって来た。
卯兵衛に言われて
虎屋の二階を見ると大きな虎が
こっちを見ている。

甚五郎 「なあ、政五郎、あの虎をどう思う?」
政五郎 「金で作らされて魂が入ってないうつろな、卑しい目をしてまさぁ。
立派な虎は額に”王”という字が浮かぶと言いやすが、あのトラには何の風格もありゃしません。
ちっともいい虎とは思いやせん」」
甚五郎 「そうだろう。あたしもいい出来とは見えない。
おい、ネズミ、俺はお前を彫る時に魂を打ち込んで彫り上げたつもりだけど、お前はあんな虎がそんなに恐いか」
鼠 「えっ?あれは虎ですか。
てっきり猫と思いました」

株式市場も一緒。
張り子の虎に誤解や錯覚をすることがままあります。
惑わされずに、
風格のある、魂の打ち込まれた銘柄を見つけて
未来を信じることが大切。

以下は今朝の場況。

「買戻しと利下げ観測で上昇」

週末のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。
大型ハイテク株への買い戻しと利下げ観測が背景。
「マグニフィセント7」のうち5社が上昇。
メタは2.7%高。
テスラは0.2%安。
アルファベットも0.2%安、
終値ベースで5月2日以来の安値水準。
S&P500とナスダック総合は週間ベースでは下落。
一方NYダウは週間ベースで上昇。
6月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.5%上昇。
前月の2.6%から鈍化し、過去4カ月で最小の伸び。
インフレ状況は改善。
「FRB)は9月に利下げに着手できる見通し」との見方だ。
PCE価格指数は前月比で0.1%上昇、5月は横ばいだった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比は2.6%上昇。
コアPCEの前月比は0.2%上昇。前月は0.1%上昇だった。
市場予想は、総合・コアとも前月比0.1%上昇、
前年比2.5%上昇だった。
10年国債利回りは4.193%。
一時7月19日以来の低水準となる4.19%を付けた場面があった。
5年国債利回りは4.076%。
2年国債利回りは4.387%。
ドル円は153円台後半。
WTI原油先物9月限は1.12ドル(1.4 3%)安の1バレル=77.16ドル
ビットコインは3.32%高の6万7440.00ドル
SKEW指数は136.84→134.17→131.73。
恐怖と欲望指数は39→45。
(昨年10月5日が20)。

週末のNYダウは654ドル(1.64%)高の40589ドルと続伸。
高値40753ドル、安値40140ドル。
サイコロは8勝4敗。
騰落レシオは118.71(前日116.18)。
NASDAQは176ポイント(1.03%)高の17357ポイントと4日ぶりに反発。
高値17454ポイント、安値17239ポイント。
サイコロは5勝7敗。
騰落レシオは113.72(前日108.44)。
S&P500は59ポイント(1.11%)高の5459ポイントと4日ぶりに反発。
高値5488ポイント、安値5430ポイント。
サイコロは5勝7敗。
騰落レシオは115.03%(前日114.56%)。
週末のダウ輸送株指数は260ポイント(1.66%)高の15919ポイントと続伸。
SOX指数は97ポイント(1.95%)高の5103ポイントと4日ぶりに反発。
VIX指数は16.39(前日18.46)。
NYSEの売買高は9.35億株(前日11.65億株)。
3市場の合算売買高は109.2億株(前日132.3億株、過去20日平均は116.1億株)。
週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比545円高の38235円。
ドル建ては600円高の38290円。
ドル円は153.72円。
10年国債利回りは4.193%。
2年国債利回りは4.387%。

「下向きの25日線(40053円)から▲5.96%」

週末の日経平均は寄り付き77円安。
終値は202円(▲0.53%)安の37677円と8日続落。
8日続落は2021年9月27日ー10月6日の8日続落以来。
普通、記録はさかのぼり始めると途絶えるものだが。
因みに9日続落は2009年7月1日→7月13日。
10日続落は2008年6月19日→7月4日が12日続落。
高値38105円。
安値37611円。
日足は5日連続で陰線。
日経平均は2日連続で一目均衡の雲の下。
上限は38585円。
雲の下限は38253円。
12日は42102円→41754円にマド。
18日は41054円→40587円にマド。
25日は39096円→38557円にマド。
「幻のSQ値41531円」に対して0勝10敗。
日経平均は週間では2396円下落。
2週連続4ケタの下落幅(前週は1126円下落)。
週足は2週連続陰線。
TOPIXは10.32ポイント(▲0.38%)安の2699ポイントと3日続落。
25日線(2836ポイント)を5日連続で下回った。
5日連続で日足陰線。
200日線(2583ポイント)も下回った。
16日は2923→2914にマド。
18日は2909→2893にマド。
25日は2791→2755にマド。
TOPIXコア30指数は4日続落。
プライム市場指数は5.33ポイント(▲0.38%)安の1389.38と3日続落。
東証スタンダード指数は3日続落。
東証グロース250指数は2.35ポイント(△0.37%)高の642.91と3日ぶりに反発。
25日移動平均線からの乖離は▲2.38%(前日▲2.71%)。
プライム市場の売買代金は4兆4350億円(前日5兆1999億円)。
売買高は17.81億株(前日21.15億株)。
値上がり705銘柄(前日277銘柄)。
値下がり871銘柄(前日1326銘柄)。
新高値15銘柄(前日9銘柄)。
新安値58銘柄(前日118銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは96.50(前日96.85)。
東証グロース市場の騰落レシオは95.91(前日95.91)。
NTレシオは13.95倍(前日13.97倍)。
サイコロは3勝9敗で25.00%。
TOPIXは5勝7敗で41.66%。
東証グロース市場指数は6勝6敗で50.00%。
下向きの25日線(40053円)から▲5.96%(前日▲5.54%)。
5日連続で下回った。
下向きの75日線は39061円。
2日連続で下回った。
上向きの200日線(36685円)からは△2.68%(前日△3.31%)。
325日連続で上回った。
下向きの5日線は38777円。
10日連続で下回った。
13週線は39069円。
26週線は38908円。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.010%(前日▲15.029%)。
買い方▲11.239%(前日▲11.108%)。
東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲4.854%(前日▲4.750%)。
買い方▲23.735%(前日▲24.377%)。
空売り比率は43.0%(前日43.3%、6日連続で40%超)。
6月17日が45.9%だった。
10月30日が54.3%。
22年10月28日54.7%、21年10月28日54.2%。
23年3月10日52.7%。
空売り規制なしの銘柄の比率は9.0%(前日10.3%)。
3日ぶりに10%割れ。
昨年8月18日が8.9%、8月3日が12.3%、昨年6月9日が16.1%。
日経VIは22.20(前日22.02)。
日経平均採用銘柄のPERは15.91倍(前日16.00倍)。
前期基準では16.20倍。
EPSは2367円(前日2366円)。
直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは7月11日2401円、3月4日2387円。
225のPBRは1.44倍(前日1.43倍)。
BPSは26340円(前日26298円)。
日経平均の予想益回りは6.29%。
予想配当り利回りは1.91%。
指数ベースではPERは20.75倍(前日20.92倍)。
EPSは1815円(前日1810円)。
PBRは1.94倍(前日1.96倍)。
BPSは19416円(前日19321円)。
10年国債利回りは1.055%(前日1.065%)。
プライム市場の予想PERは15.76倍。
前期基準では16.03倍。
PBRは1.35倍。
プライム市場の予想益回りは6.34%。
配当利回り加重平均は2.28%。
プライム市場の単純平均は4円安の2859円(前日は2863円)。
プライム市場の売買単価は2490円(前日2458円)。
プライム市場の時価総額は939兆円(前日943兆円)。
ドル建て日経平均は245.21(前日248.08)と3日続落。
週末のシカゴ225先物9月限円建ては大証前日比545高の38235円。
高値38265円、安値37595円。
大証夜間取引終値は日中比510円安の38200円。
気学では月曜は「押し目買いの日」。
火曜は「吹き値売りの日。初め高くても後安し」。
水曜は「安日柄にして後場急落すること多し」。
木曜は「弱体日。戻り売り方針で駆け引きせよ」。
金曜は「高下して後場変化すること多し」。
ボリンジャーのマイナス1σが38894円。
マイナス2σが37735円。
マイナス3σが36576円。
週足のマイナス1σが38048円。
マイナス2σが37027円。
マイナス3σが36006円。
アノマリー的には「天赦日、一粒万倍日」そして「変化日」。

《今日のポイント7月29日》

(1)週末のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。
   10年国債利回りは4.193%。
   5年国債利回りは4.076%。
   2年国債利回りは4.387%。
   ドル円は153円台後半。
   SKEW指数は136.84→134.17→131.73。
   恐怖と欲望指数は39→45。
  (昨年10月5日が20)。

(2)週末のダウ輸送株指数は260ポイント(1.66%)高の15919ポイントと続伸。
   SOX指数は97ポイント(1.95%)高の5103ポイントと4日ぶりに反発。
   VIX指数は16.39(前日18.46)。
   NYSEの売買高は9.35億株(前日11.65億株)。
   3市場の合算売買高は109.2億株(前日132.3億株、過去20日平均は116.1億株)。
   週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比545円高の38235円。

(3)プライム市場の売買代金は4兆4350億円(前日5兆1999億円)。
   売買高は17.81億株(前日21.15億株)。
   値上がり705銘柄(前日277銘柄)。
   値下がり871銘柄(前日1326銘柄)。
   新高値15銘柄(前日9銘柄)。
   新安値58銘柄(前日118銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは96.50(前日96.85)。
   東証グロース市場の騰落レシオは95.91(前日95.91)。
   NTレシオは13.95倍(前日13.97倍)。
   サイコロは3勝9敗で25.00%。

(4)下向きの25日線(40053円)から▲5.96%(前日▲5.54%)。
   5日連続で下回った。
   下向きの75日線は39061円。
   2日連続で下回った。
   上向きの200日線(36685円)からは△2.68%(前日△3.31%)。
   325日連続で上回った。
   下向きの5日線は38777円。
   10日連続で下回った。
   13週線は39069円。
   26週線は38908円。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.010%(前日▲15.029%)。
   買い方▲11.239%(前日▲11.108%)。
   東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲4.854%(前日▲4.750%)。
   買い方▲23.735%(前日▲24.377%)。

(6)空売り比率は43.0%(前日43.3%、6日連続で40%超)。
   空売り規制なしの銘柄の比率は9.0%(前日10.3%)。
   3日ぶりに10%割れ。
   日経VIは22.20(前日22.02)。

(7)日経平均採用銘柄のPERは15.91倍(前日16.00倍)。
   前期基準では16.20倍。
   EPSは2367円(前日2366円)。
   直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは7月11日2401円、3月4日2387円。
   225のPBRは1.44倍(前日1.43倍)。
   BPSは26340円(前日26298円)。
   日経平均の予想益回りは6.29%。
   予想配当り利回りは1.91%。
   指数ベースではPERは20.75倍(前日20.92倍)。
   EPSは1815円(前日1810円)。
   PBRは1.94倍(前日1.96倍)。
   BPSは19416円(前日19321円)。
   10年国債利回りは1.055%(前日1.065%)。

(8)プライム市場の単純平均は4円安の2859円(前日は2863円)。
   プライム市場の時価総額は939兆円(前日943兆円)。
   ドル建て日経平均は245.21(前日248.08)と3日続落。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが38894円。
   マイナス2σが37735円。
   マイナス3σが36576円。
   週足のマイナス1σが38048円。
   マイナス2σが37027円。
   マイナス3σが36006円。
   アノマリー的には「天赦日、一粒万倍日」そして「変化日」。

今年の曜日別勝敗(7月26日まで)

月曜15勝9敗
火曜17勝12敗
水曜9勝19敗
木曜15勝15敗
金曜16勝12敗
(櫻井)。