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2024.06.11 櫻井 英明
最高品質のパロディ
「点と線」に該当する事象が2つ登場しました。
一つはアクティビスト(物言う株主)でショートセラー(空売り投資家)のスコーピオン・キャピタル。
不正会計の疑惑を材料に半導体関連メーカーのレーザーテックを空売りしているとXに投稿。
レーザーテックは疑惑を明確に否定しましたが株価は続落。
世界的な半導体ブームに乗って外国人投資家が日本市場に参入。
同社株は過去5年間で約18倍超と急騰。
日経平均株価で最も高いパフォーマンスでした。
そして空売り筋の活動は日本では珍しいこと。
もう一つはアクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社エリオット・マネジメント。
ソフトバンクグループ(SBG)の株式を大量に取得。
150億ドル(約2兆3300億円)相当の自社株買いを同社に求めました。
資産家ポール・シンガー氏が設立したエリオット。
SBG株の保有を20億ドル余りに積み上げているといいます。
「150億ドル規模の自社株買いを行えば、創業者の孫正義氏の同社に対する自信を市場に示すことになる」と主張。
エリオットがSBGを標的にするのは今回で2度目。
2020年には株式保有を約30億ドル相当に積み上げました。
エリオットがSBGを標的にしている理由の一つは、同社の市場価値と純資産価値の間に大きな隔たりがあること。
純資産価値は過去最高の1800億ドルに達していますが、時価総額は900億ドル前後。
この2つの点を結び付ければ、ようやく投機系の海外投資家も「日本株を相手にする」ようになってきたという印象。
長い間パッシングでしたが、投資機会が日本にも見いだせたということになろうか。
本質から乖離した高等遊民的相場解釈。
鳩だろうが鷹だろうが、現実の市場にそんなものは飛んでいません。
言葉の遊びと時間の無駄にしか過ぎないでしょう。
しかし市場はその床屋政談的な時間つぶしが好き。
そして、その時間つぶしからは脱却しません。
たぶん経済学者にそういう傾向があるから、本質を隠すような高級感を求める市場も倣ってしまうのでしょう。
市場は人間の欲望がぶつかるところ。
それぞれの行動には利害が関係します。
これを隠すためにはほとんど意味のない数字の議論が重要な役割を持つようになります。
ここに気が付かないから、誤解と錯覚に過ぎないながらも無駄な議論が続いています。
経済指標など、所詮、そのつどの相場に都合の良いものしか使われないという事実に気が付くべきでしょう。
常に事の本質を求め続けると、市場の議論は最高品質のパロディに見えてきます。
もっとも・・・。
海外投資家にしても、国内個人投資家にしても「行きずりの投資家」に惑わされすぎの感。
「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」。
旅人を大切にするのも美徳ではあるが、住人に配慮することも必要です。
「地政学による米国の都合で世界は動いてきた。
今は対中国でのサプライチェーン変更の動き。
日本に反対しないアメリカではなく、アメリカの意思が日本を動かしてきた。
円安でなければ、製造拠点は日本に戻ってこない。
逆に言えば製造拠点を日本に戻すための円安ドル高」と先週出演していただいた武者さん。
ここに気が付かないと無駄な議論になります。
債券利回り6%、株式の益回り1%の時に株を買ってきた専門家。
債券利回りようやく1%、株式益回り6%の時に一生懸命債券を買う専門家。
どちらも誤解と錯覚で明らかな間違いを犯しているように思えます。
以下は今朝の場況。
↓
「反発」
週明けのNY市場で主要3指数は揃って反発。
ナスダック総合とS&P500は過去最高値を更新。
アナリストが投資判断を引き上げたウォルマートとハネウェル・インターナショナルが上昇。
アマゾン、マイクロソフトなど主力ハイテク株の一角も堅調。
ホーム・デポ、ウォルト・ディズニー、ユナイテッドヘルス・グループも高かった。
年次開発者会議(WWDC)を10日に開いたアップルは1.9%下落。
ビザ、マクドナルド、ナイキも売られた。
米半導体大手エヌビディアは10対1の株式分割を受け、NYダウに採用されるとの観測が浮上。
「株式分割の副次的効果として、エヌビディアはダウ平均株価に採用。
おそらく現在ウエートが最も低い半導体大手のインテルに取って代わることになるだろう」との見方。
10年国債利回りは4.471%。
5年国債利回りは4.485%。
2年国債利回りは4.884%。
ドル円は157円台前半。
WTI原油先物7月物は2.21ドル(2.93%)高の1バレル=77.74ドル。
ビットコインは0.71%高の6万9768ドル。
SKEW指数は140.18→139.61→141.56。
恐怖と欲望指数は45→48。
(昨年10月5日が20)。
週明けのNYダウは69ドル(0.18%)高の38868ドルと反発。
高値38887ドル、安値38665ドル。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは120.00%(前日121.96%)。
NASDAQは59ポイント(0.36%)高の17192ポイントと3日ぶりに反発。
高値17213ポイント、安値17057ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは93.78(前日96.25)。
S&P500は13ポイント(0.25%)高の5360ポイントと3日ぶりに反発。
高値5365ポイント、安値5331ポイント。
サイコロは7勝5敗。
騰落レシオは108.34(前日111.82%)。
ダウ輸送株指数は136ポイント(0.90%)高の15159ポイントと3日ぶりに反発。
SOX指数は75ポイント(1.42%)高の5362ポイントと3日ぶりに反発。
VIX指数は12.74(前日12.22)。
NYSEの売買高は9.32億株(前日8.87億株)。
3市場の合算売買高は103.9億株(前日107.5億株、過去20日平均は127億株)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比185円高の39185円。
ドル建ては185円高の39185円。
ドル円は157.02円。
10年国債利回りは4.471%。
2年国債利回りは4.884%。
「売買代金は今年最低」
週明けの日経平均は寄り付き6円高。
終値は354円(△0.92%)高の39038円と反落。
高値39081円。
安値38689円。
安値でも25日線(38635円)は割り込まず。
終値(39038円)で75日線(39008円)を上回った。
5月20日(ザラバ39437円、終値39069円)以来の終値ベース39000円台。
日足は2日連続で陽線。
日経平均は黒くねじれた一目均衡の雲の上に出た。
4月15日以来の雲の上。
雲の下限は38263円。
上限は38919円。
TOPIXは27.46ポイント(△1.00%)高の2782ポイントと反発。
25日線(2749ポイント)を4日ぶりに上回った。
2日連続で日足陽線。
TOPIXコア30指数は反発。
プライム市場指数は14.12ポイント(△1.00%)高の1432.23と反発。
東証スタンダード指数は続伸。
東証グロース250指数は4.14ポイント(△0.67%)高の625.78と3日ぶりに反発。
25日移動平均線からの乖離は▲0.66%(前日▲1.42%)。
プライム市場の売買代金は3兆3195億円(前日3兆4624億円)。
2日連続で4兆円割れ。
今年の最低水準。
売買高は13.46億株(前日13.46億株)。
値上がり1326銘柄(前日954銘柄)。
値下がり286銘柄(前日653銘柄)。
新高値76銘柄(前日48銘柄)。
5日連続で2ケタ。
新安値22銘柄(前日54銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは102.73(前日96.12)。
東証グロース市場の騰落レシオは93.40(前日90.36)。
NTレシオは14.03倍(前日14.04倍)。
サイコロは5勝7敗で41.86%。
TOPIXは6勝6敗で50.00%。
東証グロース市場指数は6勝6敗で50.00%。
上向きの25日線(38635円)からは△1.04%(前日△0.21%)。
3日連続で上回った。
上向きの75日線は39009円。
10日ぶりに上回った。
上向きの200日線(35481円)からは△10.02%(前日△9.13%)。
293日連続で上回った。
上向きの5日線は38750円。
2日ぶりに上回った。
13週線は38837円。
26週線は37736円。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲19.031%(前日▲18.875%)。
買い方▲6.022%(前日▲6.886%)。
東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲11.190%(前日▲9.594%)。
買い方▲23.460%(前日▲24.635%)。
空売り比率は40.3%(前日40.1%、5日連続で40%超)。
10月30日が54.3%。
22年10月28日54.7%、21年10月28日54.2%。
23年3月10日52.7%。
空売り規制なしの銘柄の比率は7.9%(前日7.6%)。
8月18日が8.9%、8月3日が12.3%、6月9日が16.1%。
日経VIは17.98(前日17.77)。
日経平均採用銘柄のPERは16.57倍(前日16.40倍)。
18日連続で16倍台。
前期基準では16.77倍。
EPSは2355円(前日2358円)。
直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは3月4日2387円。
225のPBRは1.48倍(前日1.47倍)。
BPSは26377円(前日26315円)。
日経平均の予想益回りは6.04%。
予想配当り利回りは1.80%。
指数ベースではPERは21.83倍(前日21.63倍)。
EPSは1788円(前日1787円)。
PBRは2.03倍(前日2.01倍)。
BPSは19230円(前日19245円)。
10年国債利回りは1.015%(前日0.955%)。
プライム市場の予想PERは16.30倍。
前期基準では16.52倍。
PBRは1.40倍。
プライム市場の予想益回りは6.13%。
配当利回り加重平均は2.22%。
プライム市場の単純平均は30円高の2974円(前日は2943円)。
プライム市場の売買単価は2496円(前日2571円)。
プライム市場の時価総額は968兆円(前日958兆円)。
ドル建て日経平均は248.49(前日249.01)と3日ぶりに反落。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証前日比185円高の39185円。
高値39240円、安値38565円。
大証夜間取引終値は日中比210円高の39210円。
気学では火曜は「押し目買いの日なれど上寄り高き時は見送り良し」。
水曜は「不時の高下をみせる。逆張り方針で駆け引きせよ」。
木曜は「強象日。買い方針の日」。
金曜は「不時の高下をみせる日。逆張り良し」。
ボリンジャーのプラス1σが38949円。
プラス2σが39263円。
プラス3σが39576円。
マイナス1σが38321円。
マイナス2σが38907円。
週足のプラス1σが39796円。
マイナス1σが37878円。
アノマリー的には「リーマンショック以降株高の日」。
水曜が「変化日」。
《今日のポイント6月11日》
(1)週明けのNY市場で主要3指数は揃って反発。
10年国債利回りは4.471%。
5年国債利回りは4.485%。
2年国債利回りは4.884%。
ドル円は157円台前半。
SKEW指数は140.18→139.61→141.56。
恐怖と欲望指数は45→48。
(昨年10月5日が20)。
(2)ダウ輸送株指数は136ポイント(0.90%)高の15159ポイントと3日ぶりに反発。
SOX指数は75ポイント(1.42%)高の5362ポイントと3日ぶりに反発。
VIX指数は12.74(前日12.22)。
NYSEの売買高は9.32億株(前日8.87億株)。
3市場の合算売買高は103.9億株(前日107.5億株、過去20日平均は127億株)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比185円高の39185円。
(3)プライム市場の売買代金は3兆3195億円(前日3兆4624億円)。
2日連続で4兆円割れ。
今年の最低水準。
売買高は13.46億株(前日13.46億株)。
値上がり1326銘柄(前日954銘柄)。
値下がり286銘柄(前日653銘柄)。
新高値76銘柄(前日48銘柄)。
5日連続で2ケタ。
新安値22銘柄(前日54銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは102.73(前日96.12)。
東証グロース市場の騰落レシオは93.40(前日90.36)。
NTレシオは14.03倍(前日14.04倍)。
サイコロは5勝7敗で41.86%。
(4)上向きの25日線(38635円)からは△1.04%(前日△0.21%)。
3日連続で上回った。
上向きの75日線は39009円。
10日ぶりに上回った。
上向きの200日線(35481円)からは△10.02%(前日△9.13%)。
293日連続で上回った。
上向きの5日線は38750円。
2日ぶりに上回った。
13週線は38837円。
26週線は37736円。
(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲19.031%(前日▲18.875%)。
買い方▲6.022%(前日▲6.886%)。
東証グロース250指数ネットストック信用損益率で売り方▲11.190%(前日▲9.594%)。
買い方▲23.460%(前日▲24.635%)。
(6)空売り比率は40.3%(前日40.1%、5日連続で40%超)。
空売り規制なしの銘柄の比率は7.9%(前日7.6%)。
日経VIは17.98(前日17.77)。
(7)日経平均採用銘柄のPERは16.57倍(前日16.40倍)。
18日連続で16倍台。
前期基準では16.77倍。
EPSは2355円(前日2358円)。
直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは3月4日2387円。
225のPBRは1.48倍(前日1.47倍)。
BPSは26377円(前日26315円)。
日経平均の予想益回りは6.04%。
予想配当り利回りは1.80%。
指数ベースではPERは21.83倍(前日21.63倍)。
EPSは1788円(前日1787円)。
PBRは2.03倍(前日2.01倍)。
BPSは19230円(前日19245円)。
10年国債利回りは1.015%(前日0.970%)。
(8)プライム市場の単純平均は30円高の2974円(前日は2943円)。
プライム市場の時価総額は968兆円(前日958兆円)。
ドル建て日経平均は248.49(前日249.01)と3日ぶりに反落。
(9)ボリンジャーのプラス1σが38949円。
プラス2σが39263円。
プラス3σが39576円。
マイナス1σが38321円。
マイナス2σが38907円。
週足のプラス1σが39796円。
マイナス1σが37878円。
アノマリー的には「リーマンショック以降株高の日」。
水曜が「変化日」。
今年の曜日別勝敗(6月10日まで)
↓
月曜13勝6敗
火曜11勝11敗
水曜5勝16敗
木曜12勝12敗
金曜14勝7敗
(櫻井)