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2024.03.12 櫻井 英明

ハッピーバースデー

13年前に書いていたこと。

どことなく諧謔的なバロンズのコラム。
「強気相場、お誕生日おめでとう。
ウォール街で今回の強気相場が始まってから2年が経った。
09年3月のNYダウは6500ドル割れ、S&Pは675水準。
NYダウは12000ドルを超え、S&Pは1300を超えた」。
ただし警戒しているのは市場全体に漂う楽観論。
「何の努力もせずに帳簿上で増加したマネー」が姿を消すのはアッという間。
そういう警鐘まで鳴らしてくれているようです。
警鐘が鳴ること自体、全面的楽観論ではない証拠なのかも知れません。
むしろ「上がる、上がるよ、金利は上がる」とか「上がる上がるよ原油は上がる」。
そちらの世界の方が株価よりも全面的楽観論だろう。

そして3.11のあと。

フィナンシャルタイムズに掲載されたコラムの題名は「日本の奇跡は終わっていない」。
そして続く。
「タクシーの運転手は今もお辞儀する。
車内は今も白いレースで飾られている。
小売店の店主は今も顧客にサービスするために駆け寄ってくる。
地震の当日は何万人もの人がオフィスに泊まり、何百万人の人がアリの行列のように何キロも歩いて自宅に帰った。
月曜になると、電車の運行が限られていたにもかかわらず、大勢の人が何とかして職
場に戻ってこようとしたという」。
結論は「日本の奇跡を生み出したのは彼ら日本人。
また、世界がこの国の経済停滞にうんざりし、幻滅した時でさえ、別の種類の日本の
奇跡を守り通してきた人々だ」。
多分にエールの感がありますが、海の向こうからではなく筆者は首都圏にいるという書き方。
加えて市場では「積極財政、そして日銀引き受け、円安誘導。
これらは昔のデフレ局面で高橋蔵相が採用したデフレ対策そのもの。
夜明けが見えてきました」との声。
夜明けかどうかはまだ見えないかも知れません。
でも歴史に学べることがあるというのも現実。

そして今。
日経平均は過去最高値を更新。
登場してきたような印象なのは「上がらない理由を見つけたがる人たち」。
長年培われた弱気の虫が「株高は警戒すべき」という心理となっているのでしょうか。
アレコレと数字を持ち出して「まだ上がるかも知れないが数値は危険水域」という論です。
過去の延長線からすると、確かに高値圏。
25日線からの乖離は5%を超え、200日線からのかい離も20%近い。
しかし、過去はリーマンショックの時はマイナス44%。
アベノミクススタートの2013年5月23日にはプラス45%。
これが極限値でした。
「日経平均が1万円を割れていた時や1万円台前半の時の数字など当てにならない」という声もあります。
とはいえ、25日線から5%かい離は警戒という経験則は日経平均が1000円を割れていた時からの経験則。
都合の良い数字は持ち出し、都合の悪い数字は見えないフリ。
これが実は市場における「フェエイクニュース」の源泉にもなるのでしょう。
ドル建ての日経平均なんてほとんど海外では気にしないでしょうが、さもたいそうに取り上げる向きもあります。
NYの投資家の日本株選考なんてほとんど考えられません。
なぜならば、海外地域別で北米からの比率は7%程度。
80%近い欧州と比較すればあまりにも小さい数字。
でも市場はNYを気にして、欧州に関する議論は少ないようです。
日本にくるマネーはオイルを含めてロンドン経由というのが仮想の現実。
株高が気に食わないのか、本当に危険だというのか、あるいは「免罪符的な弱気」に慣れてしまったのか。
素直になれない市場心理が交錯して株価は形成されていきます。
相場は素直に受け入れ、単純に推論することが必要。
斜に構えたポーズでの免罪符など聞きたくはないものです。

以下は今朝の場況。

「今度はCPIとPPI待ち」

週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。
S&P500とナスダック総合は小幅続落。
今度は「消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI)待ち」との見方。
ボーイングが3%下落。
エヌビディアが2%安、AMDが4.3%安、ブロードコムが1.2%安。
天然ガス採掘会社エクイトランス・ミッドストリームが1.5%上昇。
ニューヨーク連銀消費者調査では長期インフレ期待が上昇。
1年先のインフレ期待は3%で横ばい。
3年先のインフレ率は1月の2.4%から2.7%に。
5年先のインフレ率は同2.5%から2.9%に上昇した。
3年先のインフレ期待が前月から上昇したのは昨年9月以来。
5年先では昨年8月以来となる。
来週のFOMCで政策金利の据え置きが決定される確率は97%。
一方、6月利下げの確率は70.2%。
10年国債利回りは4.098%。
5年国債利回りは4.088%。
2年国債利回りは4.538%。
ドル円は146円台後半。
4日連続で円高トレンド。
WTI原油先物4月物は前日比0.08ドル(0.10%)安の1バレル=77.93ドル。
ビットコインは5.3%高の7万2033ドル。
一時7万2739ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。
SKEW指数は142.94→141.78→142.27。
恐怖と欲望指数は71→67。
(昨年2月1日が82、12月19日が79、4月18日が70、3月15日が22)。

週明けのNYダウは46ドル(0.12%)高の38769ドルと反発。
高値38667ドル、安値38483ドル。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは101.62%(前日101.62%)。
NASDAQは65ポイント(0.41%)安の16019ポイントと続落。
高値16085ポイント、安値15978ポイント。
サイコロは5勝7敗。
騰落レシオは104.55%(前日104.55%)。
S&P500は5ポイント(0.11%)安の5117ポイントと続落。
高値5124ポイント、安値5091ポイント。
サイコロは6勝6敗。
騰落レシオは126.22%(前日126.22%)。
ダウ輸送株指数は68ポイント(0.43%)高の15788ポイントと反発。
SOX指数は67ポイント(1.36%)安の4890ポイントと続落。
VIX指数は15.22(前日14.74)。
NYSEの売買高は9.41億株(前日10.21億株)。
3市場の合算売買高は109億株(前日122.9億株、過去20日平均は120.6億株)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比30円安の38180円。
ドル建ては265円安の38265円。
ドル円は146.94円。
10年国債利回りは4.098%。
2年国債利回りは4.538%。

「日銀はETFを買わなかった」

週明けの日経平均は寄り付き456円安。
終値は868円(▲2.19%)安の38820円と反落。
高値39241円。
安値38496円。
日足は3日連続で長い陰線。
下落幅は一時ほぼ1200円。
2021年6月以来の下落幅。
39551円→39241円にマド。
3月メジャーSQ値39863円に対して0勝2敗。
3月配当落ちは昨年で日経平均270円程度、TOPIX26ポイント程度。
TOPIXは59.97ポイント(▲2.20%)安の2666ポイントと反落。
前場2%超の下落でも日銀はETFを買わなかった。
過去最高値は1989年12月18日の2884,80ポイント。
TOPIXコア30指数は反落。
プライム市場指数は30.83ポイント(▲2.20%)安の1372.49と反落。
東証スタンダード指数は3日続落。
東証グロース250指数は17.67ポイント(▲17.67%)安の737.29と3日続落。
25日移動平均線からの乖離は▲1.06%(前日△1.50%)。
プライム市場の売買代金は5兆2688億円(前日6兆3949億円)。
8日連続で5兆円超。
26日連続で4兆円超。
売買高は20.28億株。
値上がり232銘柄(前1118銘柄)。
値下がり1397銘柄(前日489銘柄)。
新高値40銘柄(前日193銘柄)。
11日連続で3ケタ。
新安値26銘柄(前日26銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは101.17(前日103.80)。
東証グロース市場の騰落レシオは85.55(前日86.47)。
NTレシオは14.56倍(前日14.56倍)。
サイコロは6勝6敗で50.00%。
TOPIX8勝4敗で66.66%。
東証グロース市場指数は6勝6敗で50.00%。
上向きの25日線(38408円)からは△1.07%(前日△3.64%)。
50日連続で上回った。
上向きの75日線は35551円。
59日連続で上回った。
上向きの200日線(33594円)からは△15.9%(前日△18.64%)。
234日連続で上回った。
下向きの5日線は39659円。
3日連続で下回った。
13週線は36643円。
26週線は34485円。
いずれも上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.449%(前日▲20.560%)。
買い方▲2.482%(前日▲0.758%)。
東証グロース250指数ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.182%(前日▲11.808%)。
買い方▲11.926%(前日▲12.31%)。
空売り比率は43.2%(前日39.4%、2日ぶりに40%超)。
10月30日が54.3%。
22年10月28日54.7%、21年10月28日54.2%。
23年3月10日52.7%。
空売り規制なしの銘柄の比率は8.9%(前日11.3%)。
8月18日が8.9%、8月3日が12.3%、6月9日が16.1%。
日経VIは21.96(前日21.95)。
昨年2月16日の安値は14.63。
日経平均採用銘柄のPERは16.45倍(前日16.86倍)。
20日連続で16倍台。
9月19日は16.26倍だった。
前期基準では18.41倍。
EPSは2359円(前日2354円)。
直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは3月4日2387円。
225のPBRは1.49倍(前日1.52倍)。
BPSは26054円(前日26111円)。
日経平均の予想益回りは6.08%。
予想配当り利回りは1.74%。
指数ベースではPERは23.88倍(前日23.45倍)。
EPSは1696円(前日1692円)。
PBRは2.09倍。
BPSは18574円(前日18546円)。
10年国債利回りは0.760%(前日0.730%)。
プライム市場の予想PERは16.45倍。
前期基準では18.57倍。
PBRは1.42倍。
プライム市場の予想益回りは5.93%。
配当利回り加重平均は2.01%。
プライム市場の単純平均は59円安の3032円(前日は3091円)。
プライム市場の売買単価は2597円(前日2860円)。
プライム市場の時価総額は944兆円(前日966兆円)。
ドル建て日経平均は264.12(前日268.24)と反落。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比350円安の38180円。
高値38830円。安値38085円。
大証夜間取引終値は日中比350円安の38180円。
気学では火曜が「初め高いと後安の日。戻り売り方針で駆け引きせよ」。
水曜が「変化日にして後場にかけてよく動く日」。
木曜が「気味の急変を見せる日」。
金曜が「押し目買い方針の日。居所が安いと急伸する」。
ボリンジャーのプラス1σが39707円。
プラス2σが41005円。
プラス3σが42304円。
週足のプラス1σが38950円。
プラス2σが41273円。
プラス3σが43587円。

《今日のポイント3月12日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。
   10年国債利回りは4.098%。
   5年国債利回りは4.088%。
   2年国債利回りは4.538%。
   ドル円は146円台後半。
   SKEW指数は142.94→141.78→142.27。
   恐怖と欲望指数は71→67。
   (昨年2月1日が82、12月19日が79、4月18日が70、3月15日が22)。

(2)週明けのダウ輸送株指数は68ポイント(0.43%)高の15788ポイントと反発。
   SOX指数は67ポイント(1.36%)安の4890ポイントと続落。
   VIX指数は15.22(前日14.74)。
   NYSEの売買高は9.41億株(前日10.21億株)。
   3市場の合算売買高は109億株(前日122.9億株、過去20日平均は120.6億株)。
   週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比30円安の38180円。

(3)プライム市場の売買代金は5兆2688億円(前日6兆3949億円)。
   8日連続で5兆円超。
   26日連続で4兆円超。
   売買高は20.28億株。
   値上がり232銘柄(前1118銘柄)。
   値下がり1397銘柄(前日489銘柄)。
   新高値40銘柄(前日193銘柄)。
   11日連続で3ケタ。
   新安値26銘柄(前日26銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは101.17(前日103.80)。
   東証グロース市場の騰落レシオは85.55(前日86.47)。
   NTレシオは14.56倍(前日14.56倍)。
   サイコロは6勝6敗で50.00%。

(4)上向きの25日線(38408円)からは△1.07%(前日△3.64%)。
   50日連続で上回った。
   上向きの75日線は35551円。
   59日連続で上回った。
   上向きの200日線(33594円)からは△15.9%(前日△18.64%)。
   234日連続で上回った。
   下向きの5日線は39659円。
   3日連続で下回った。
   13週線は36643円。
   26週線は34485円。
   いずれも上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.449%(前日▲20.560%)。
   買い方▲2.482%(前日▲0.758%)。
   東証グロース250指数ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.182%(前日▲11.808%)。
   買い方▲11.926%(前日▲12.31%)。

(6)空売り比率は43.2%(前日39.4%、2日ぶりに40%超)。
   空売り規制なしの銘柄の比率は8.9%(前日11.3%)。
   日経VIは21.96(前日21.95)。

(7)日経平均採用銘柄のPERは16.45倍(前日16.86倍)。
   20日連続で16倍台。
   9月19日は16.26倍だった。
   前期基準では18.41倍。
   EPSは2359円(前日2354円)。
   直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは3月4日2387円。
   225のPBRは1.49倍(前日1.52倍)。
   BPSは26054円(前日26111円)。
   日経平均の予想益回りは6.08%。
   予想配当り利回りは1.74%。
   指数ベースではPERは23.88倍(前日23.45倍)。
   EPSは1696円(前日1692円)。
   PBRは2.09倍。
   BPSは18574円(前日18546円)。
   10年国債利回りは0.760%(前日0.730%)。

(8)プライム市場の単純平均は59円安の3032円(前日は3091円)。
   プライム市場の時価総額は944兆円(前日966兆円)。
   ドル建て日経平均は264.12(前日268.24)と反落。

(9)ボリンジャーのプラス1σが39707円。
   プラス2σが41005円。
   プラス3σが42304円。
   週足のプラス1σが38950円。
   プラス2σが41273円。
   プラス3σが43587円。

今年の曜日別勝敗(3月11日まで)

月曜6勝2敗
火曜4勝5敗
水曜2勝7敗
木曜5勝7敗
金曜8勝1敗
(櫻井)