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2024.01.23 櫻井 英明

市場を愛すること

「日経平均が10年後に3倍の10万円になるというとバラ色の世界が来るように思える。
しかし物価高で暮らしは苦しくなっている可能性すらある。
10年後はステキな世界かもしれないし、残酷にもなり得る」。
こんな活字が目につきました。
日本はデフレ経済に慣れきって、モノの価格は上がらない世界しか知らなくなりました。
しかし、実は世界が恐怖するのは、デフレではなくインフレ。
自国通貨が買われて潰れた国家はありませんしデフレで消えた国家もありません。
しかし自国通貨が売られれば国家は破滅しますし、インフレは国家を破滅に導くもの。
この自然の理を忘れ去っていたことこそ、実は警戒すべきでしょう。
中央銀行の役割はあくまで「インフレとの闘い、物価の安定化」。
この姿勢は変わっていません。
1970年台のあの怒涛のインフレを経験した人も少なくなってきました。
あの時は国鉄(今のJR)や都内の地下鉄の最低運賃がいきなり2倍に。
デフレでは人は嘆いて傷をなめ合うもの。
でも人は実は心地よいもの。
しかしインフレでは競争社会に放り出され競争的になります。
これは時間軸を問わないでしょう。

需給動向を見ると海外投資家の買いと国内個人投資家の売りの構図。
切望している海外投資家の買いは登場したが、自らは売りという図式。
上昇トレンドに乗って動くのが海外投資家。
逆張り投資の個人投資家。
この姿勢は変わっていないようです。
しかし自らが信じていない市場が他力本願で上昇するというのは望ましくありません。
「売った株は二度と買えない」。
これは投資心理として当然。
1000円で売買していた株は2000円になるともう買えない。
投資理論でなく投資心理の問題です。
2万円で売買していた日経平均は3万円台ではもう買えないもの。
かといって売り建てる訳でもありません。
おっかなびっくり「株価」の動きを売買しているからワープした場面ではついていけません。
理論的に動いていうようで、実は投資家は感情で動いているのでしょう。
勘定が必要なのに感情優先そして多分に情緒的なのが市場参加者とも言えます。
これでは市場に対して信頼は醸成されません。
信頼がないから「見極める」なんて言葉が横行。
経済イベントや経済指標を「見極められる」のなら、誰も損はしません。
見極められないからこそ、専門家の見識が欲しいのに、その専門家が「見極めたい」。
「見極める」=わからないからコメントできない。
「注意しましょう」=何となく不安だから売っておけば。
所詮は免罪符に過ぎない語句。
言葉自体が偽善チックです。
そして全く理論的ではなく「外したくない」という打算を孕んだ感情的な言葉に聞こえてきます。

株式市場と仲良くなりたかったら株式市場を愛すること。
文句ばかり言っていたって神様は訪れません。
しかも後ろから追いかけるとスルリと逃げて行ってしまいます。
正面から捕まえなければなりません。
「今だけ、金だけ、自分だけ」の思考では、市場は常に微笑まないもの。
市場に対するうわべの愛情ではなく、真に永遠に愛し続けること。
これが究極の秘訣だと思います。

そして相場は日々の値動きの積み重ねの世界。
だから日々数値を確認することが大切になります。
そして相場の原因と結果は「陰と陽」。
いいかえれば「光と影」。
光の原因も影の原因も正体見れば「枯れ尾花」であることは多いようです。

以下は今朝の場況。

「揃って3日続伸」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続伸。
NYダウは連日で最高値を更新。
終値として初めて38000ドル台に乗せた。
12月の景気先行指標総合指数は前月比0.1%低下。
市場予想(0.3%低下)ほど落ち込まなかった
ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス、ディズニー、ダウが上昇。
スマートフォンのアップルも買われた。
一方ホーム・デポやナイキが下落。
ナスダック総合株価指数も22年1月以来、2年ぶりの高値。
エヌビディアが連日で最高値を更新。
マイクロン・テクノロジーも買われた。
一方テスラは下落。
国債利回りは低下。
2年国債と10年国債の利回り格差はマイナス0.288%。
2022年7月以来、「逆イールド」状態。
10年国債利回りは4.109%。
5年国債利回りは4.031%。
2年国債利回りは4.393%。
ドル円は148円台前半。
WTI原油先物2月物は前日比1.78ドル(2.42%)高の1バレル=75.19ドル。
ビットコインは3.5%安の4万0284ドル。
一時3万9335.37ドルと12月4日以来の安値を付けた。
年初来では5.3%下落。
SKEW指数は147.76→148.15→146.01。
恐怖と欲望指数は71→71。
(昨年2月1日が82、12月19日が79、4月18日が70、3月15日が22)。

週明けのNYダウは138ドル(0.36%)高の38001ドルと3日続伸。
高値38109ドル、安値37911ドル。
サイコロは8勝4敗。
騰落レシオは137.14%(前日140.97%)。
NASDAQは49ポイント(0.32%)高の15360ポイントと3日続伸。
高値15438ポイント、安値15333ポイント。
サイコロは9勝3敗。
騰落レシオは100.65%(前日101.66%)。
S&P500は10ポイント(0.22%)高の4850ポイントと3日続伸。
高値4868ポイント、安値4844ポイント。
サイコロは7勝5敗。
騰落レシオは115.79%(前日119.38%)。

ダウ輸送株指数は344ポイント(2.21%)高の15937ポイントと3日続伸。
SOX指数は10ポイント(0.25%)高の4386ポイントと3日続伸。
過去最高値を更新。
VIX指数は13.19(前日13.30)。
NYSE売買高は10.77億株(前日11.17億株)。
3市場の合算売買高は123億株(前日123億株。過去20日平均は115億株)。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比40円高の36650円。
ドル建ては80円高の36690円。
ドル円は148.09円。
10年国債利回りは4.109%。
2年国債利回りは4.393%。

ロイターの記事。

S&P500は、インフレ鈍化の兆しと昨年後半のFRBのハト派転換を受けて、年間で24%上昇。
ここ数日は、人工知能(AI)ビジネスの成長力への期待を背景に半導体株が買われ、一段高。
株式市場は歴史的に見ると、下落するより上昇することが多い。
S&P500は1950年以降、約85%の期間で強気相場を維持してきた。
過去40年間に見られた6回の強気相場では、平均260%近い上昇。
歴史を振り返ると、最高値を更新した局面では騰勢が長続きする傾向がある。
クリアブリッジ・インベストメンツのデータによると、S&P500指数が1年以上ぶりに最高値を更新した過去14回。
事例のうち13回では、その後12カ月上昇が続き、平均リターンは13.9%。
1928年以降のS&P500指数の平均年間リターンは7.5%。
22年10月以降の上昇をけん引しているのは、マイクロソフト、テスラ、グーグルの親会社アルファベットなど、巨大テクノロジー企業。
S&P500は昨年、企業業績の伸び悩みにもかかわらず大幅高となった。
LSEGのデータによると、昨年1年間の企業利益は2.8%増。
今年は10.9%の増益が見込まれており、投資家の間で業績への期待が広がっている。

「プライム市場の時価総額は903兆円」

週明けの日経平均は寄り付き331円高。
終値は583円(△1.62%)高の36546円と続伸。
2日間での上昇幅は1028円。
高値36571円。
安値36225円。
SQ値36025円はようやく終値で上回り1勝6敗。
日足は3日連続で陽線。
1月9日は33568円→33600円にマド。
11日は34539円→34849円にマド。
12日は35157円→35557円にマドで2空。
19日は35728円→35790円にマド。
22日は36076円→36225のマドで2空。
TOPIXは34.89ポイント(△1.39%)高の2544ポイントと続伸。
TOPIXコア30指数は続伸。
プライム市場指数は17.96ポイント(△1.39%)高の1309.57と続伸。
東証スタンダード指数は3日続伸。
東証グロース250指数は17.05ポイント(△2.46%)高の709.25と続伸。
25日移動平均線からの乖離は△2.53%(前日△0.34%)。
プライム市場の売買代金は4兆2147億円(前日4兆5010億円)。
値上がり1472銘柄(前日875銘柄)。
値下がり166銘柄(前日717銘柄)。
新高値160銘柄(前日82銘柄)。
3日ぶりに3ケタ。
新安値6銘柄(前日16銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは129.04(前日117.65)。
東証グロース市場の騰落レシオは96.93(前日87.04)。
NTレシオは14.36倍(前日14.33倍)。
サイコロは8勝4敗で66.66%。
TOPIXは9勝3敗で75.00%。
東証グロース市場指数は7勝5敗で58.33%。
上向きの25日線(34090円)からは△7.21%(前日△5.95%)。
17日連続で上回った。
上向きの75日線は32880円。
27日連続で上回った。
上向きの200日線(31975円)からは△14.30%(前日△12.62%)。
202日連続で上回った。
上向きの5日線は35814円。
2日連続で上回った。
13週線は33733円。
26週線は32882円。
いずれも上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲17.693%(前日▲17.604%)。
買い方▲3.202%(前日▲4.697%)。
東証グロース250指数ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.406%(前日▲7.029%)。
買い方▲18.963%(前日▲20.803%)。
空売り比率は37.5%(前日39.9%、2日連続で40%割れ)。
10月30日が54.3%。
22年10月28日54.7%、21年10月28日54.2%。
23年3月10日52.7%。
空売り規制なしの銘柄の比率は7.8%(前日7.5%)。
8月18日が8.2%、8月3日が12.3%、6月9日が16.1%。
日経VIは21.90(前日20.67)。
2月16日の安値は14.63。
日経平均採用銘柄のPERは15.99倍(前日15.76倍)。
10日連続で15倍台。
9月19日は16.26倍だった。
前期基準では17.42倍。
EPSは2285円(前日2281円)。
直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは12月20日2290円。
225のPBRは1.41倍(前日1.39倍)。
BPSは25919円(前日25872円)。
日経平均の予想益回りは6.25%。
予想配当り利回りは1.80%。
指数ベースではPERは21.86倍(前日21.51倍)。
EPSは1671円(前日1671円)。
PBRは1.96倍。
BPSは18646円(前日18633円)。
10年国債利回りは0.650(前日0.665%)。
プライム市場の予想PERは16.16倍。
前期基準では17.73倍。
PBRは1.37倍。
プライム市場の予想益回りは6.18%。
配当利回り加重平均は2.10%。
プライム市場の単純平均は41円高の2963円(前日は2921円)。
プライム市場の売買単価は2838円(前日2900円)。
プライム市場の時価総額は903兆円(前日891兆円)。
ドル建て日経平均は246.86(前日241.85)と続伸。
週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比40円高の36650円。
高値36725円。安値35285円。
大証夜間取引終値は日中比40円高の36650円。
気学では「目先のポイントをつくる注意日」。
水曜が「吹き値売りの日」。
木曜が「前日の足取りに反して動くこと多し」。
金曜が「後場に高き日なれど吹き値売り方針良し」。
ボリンジャーのプラス1σが35268円。
プラス2σが36446円。
プラス3σが37625円。
週足のボリンジャーのプラス1σが35094円。
プラス2σが36455円。
プラス3σが37816円。

《今日のポイント1月23日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続伸。
   10年国債利回りは4.109%。
   5年国債利回りは4.031%。
   2年国債利回りは4.393%。
   ドル円は148円台前半。
   SKEW指数は147.76→148.15→146.01。
   恐怖と欲望指数は71→71。
   (昨年2月1日が82、12月19日が79、4月18日が70、3月15日が22)。

(2)ダウ輸送株指数は344ポイント(2.21%)高の15937ポイントと3日続伸。
   SOX指数は10ポイント(0.25%)高の4386ポイントと3日続伸。
   過去最高値を更新。
   VIX指数は13.19(前日13.30)。
   NYSE売買高は10.77億株(前日11.17億株)。
   3市場の合算売買高は123億株(前日123億株。過去20日平均は115億株)。
   週明けのシカゴ225先物円建ては大証日中比40円高の36650円。
   ドル建ては80円高の36690円。
   ドル円は148.09円。
   10年国債利回りは4.109%。
   2年国債利回りは4.393%。

(3)プライム市場の売買代金は4兆2147億円(前日4兆5010億円)。
   値上がり1472銘柄(前日875銘柄)。
   値下がり166銘柄(前日717銘柄)。
   新高値160銘柄(前日82銘柄)。
   3日ぶりに3ケタ。
   新安値6銘柄(前日16銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは129.04(前日117.65)。
   東証グロース市場の騰落レシオは96.93(前日87.04)。
   NTレシオは14.36倍(前日14.33倍)。
   サイコロは8勝4敗で66.66%。

(4)上向きの25日線(34090円)からは△7.21%(前日△5.95%)。
   17日連続で上回った。
   上向きの75日線は32880円。
   27日連続で上回った。
   上向きの200日線(31975円)からは△14.30%(前日△12.62%)。
   202日連続で上回った。
   上向きの5日線は35814円。
   2日連続で上回った。
   13週線は33733円。
   26週線は32882円。
   いずれも上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲17.693%(前日▲17.604%)。
   買い方▲3.202%(前日▲4.697%)。
   東証グロース250指数ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.406%(前日▲7.029%)。
   買い方▲18.963%(前日▲20.803%)。
 
(6)空売り比率は37.5%(前日39.9%、2日連続で40%割れ)。
   空売り規制なしの銘柄の比率は7.8%(前日7.5%)。
   日経VIは21.90(前日20.67)。
 
(7)日経平均採用銘柄のPERは15.99倍(前日15.76倍)。
   10日連続で15倍台。
   9月19日は16.26倍だった。
   前期基準では17.42倍。
   EPSは2285円(前日2281円)。
   直近ボトムは9月28日2056円、直近ピークは12月20日2290円。
   225のPBRは1.41倍(前日1.39倍)。
   BPSは25919円(前日25872円)。
   日経平均の予想益回りは6.25%。
   予想配当り利回りは1.80%。
   指数ベースではPERは21.86倍(前日21.51倍)。
   EPSは1671円(前日1671円)。
   PBRは1.96倍。
   BPSは18646円(前日18633円)。
   10年国債利回りは0.650%(前日0.665%)。

(8)プライム市場の単純平均は41円高の2963円(前日は2921円)。
   プライム市場の時価総額は903兆円(前日891兆円)。
   ドル建て日経平均は246.86(前日241.85)と続伸。

(9)ボリンジャーのプラス1σが35268円。
   プラス2σが36446円。
   プラス3σが37625円。
   週足のボリンジャーのプラス1σが35094円。
   プラス2σが36455円。
   プラス3σが37816円。

今年の曜日別勝敗(1月22日まで)

月曜2勝0敗
火曜1勝1敗
水曜1勝1敗
木曜1勝2敗
金曜3勝0敗
(櫻井)。