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2024.01.18 鈴木 一之
【放送後記:2024年1月18日(木)後場】
「日経平均は3日続落、米金利上昇を嫌気、スタンダード市場のみ反発」
◎日経平均(18日大引):35,466.17(▲11.58、▲0.03%)
時価総額:886.4兆円(17日、以下同じ)
PBR:1.38倍
PER:15.67倍
利回り:1.84%
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・日経平均は3日続落となりました。昨日の乱高下(午前中に+620円、その後急落して大引けでは▲282円)という「目先天井を形成した匂い」の影響は少なかったように見えます。
・昨日の相場かく乱要因となった「中国での日本株ETFの取引停止」措置は、今日もそのまま継続されました。ただしそのこと自体が株価に影響することはありませんでした。
・今の中国で日本株投資の人気がそれほどまで盛り上がっていることにかえって驚きます。中国市場が軟調なので(上海総合指数は2020年4月以来の安値まで下落)、その分のエネルギーが日本株ETFに向かっているのでしょうか。
・半導体株が上昇を牽引しました。エヌビディアの上昇はひとまず止まりましたが、日本のアナリストから半導体株に対するレーティング・目標株価の引き上げが相次いでいます。このあとのTSMCの決算発表も刺激材料に。
・米国では12月小売売上高(前月比+0.6%)が市場予想(+0.4%)を上回る好調さを示しました。これで10年国債金利は4.10%に上昇しています。ドル高・円安も進み、1ドル=148円台の円安となりました。
・このような状況では、昨年までであれば日経平均など株価は大きく下落したはずです。それが現在はプラスで安定的に推移しています(大引けでは小幅マイナス)。
・本日はトヨタ自動車(7203)が上場来高値を更新。ブリヂストン(5108)、三菱電機(6503)、黒崎播磨(5352)、高砂熱学工業(1969)、西華産業(8061)、ソフトバンク(9434)も上場来高値です。こういうところに現在の株価の強さが現れているように見えます。
・反対に、小型成長株は依然として軟調な動きを余儀なくされています。ベイカレント・コンサルティング(6532)、Sansan(4443)、ラクスル(4384)、ラクス(3923)が軟調。米国で金利上昇モードが再び強まるようであれば、このあたりから調整モードが広がってゆくことが予想されます。
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<主な値上がり銘柄>
・日本コンクリート工業(5269):震災からの復興支援関連銘柄
・ローツェ(6323):半導体関連銘柄、搬送装置、上場来高値
・エンプラス(6961):生成AI関連銘柄
・ニチレキ(5011):道路舗装資材、震災からの復興支援銘柄
・ホーチキ(6745):火災報知器、震災からの復興支援銘柄
<主な値下がり銘柄>
・さくらインターネット(3778):米金利上昇、昨日までの急騰の反動安
・古野電機(6814):同上
・野村マイクロ・サイエンス(6254):米金利上昇、高止まりから下放れる
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【今日のマル・バツ銘柄(後場)】
マル:コーセル(6905):設備投資関連株。本社が富山県。
バツ:ブレインバッド(3655):小型成長株は下げ基調。押し目狙いが有効か。
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<市場の声>
「日経平均の25日移動平均かい離はいまだ5%台で過熱感があります。押し目は窓埋めまでとなると35,157円、34,539円が当面の下値メドです」
「米国の決算発表、序盤戦を見る限り不振のようですね。景気の先行き、コスト上昇が気になります」
「中国はますます厳しい状況にあるようですね。資生堂、コーセーの株価が下げ続けています」
「日銀の今後の政策運営は、中国の動向、地震の影響、賃上げの動向などで、ますます読みにくくなっています。」
「NISAの口座開設が引き続き活況です」
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以上