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2022.04.06 鈴木 一之

外側から判断できることは多い

人を見かけで判断してはいけないと教わりましたが、内面はどうしても外見ににじみ出ます。外から見て判断できる部分はけっこうあります。

国家の場合もおそらく同じはずです。ウクライナの首都キーウの郊外で多数の民間人が残忍な方法で殺害された事実が明らかになりました。ジェノサイドがこの時代の大国間で起こりました。

おそらくブチャが最後の例ではありません。ウクライナのほかの都市にも広がる可能性があります。地続きの欧州各国はもちろん、米国をはじめ西側世界は激怒しています。

欧州主要国はロシア駐在の外交官を引き上げました。強力な追加の経済制裁をきわめて短い時間でまとめようとしています。ロシアの外交官は国連総会の場で大量虐殺の事実を「捏造」だとあっさり否定しています。

外側から見ることのできるロシアは、おそらく内側でも同じような理屈で支配されているはずです。そこには恐怖しかありません。ソ連時代はシベリア流刑、収容所での強制労働、残虐な処刑。現代でもそれは一向に変わらず、体制反対派は毒殺され、あるいは長期にわたり投獄されています。

プーチン大統領の支持率は最近は低下傾向にあるということですが、それでも80%を超えています。4回目の停戦交渉が始まったと期待したのが1週間前、しかし戦争の終結はまったく見えません。経済制裁がさらに強化されます。世界経済にとっては大きな下押し圧力になりますが、それは敢然と受け入れなくてはなりません。

日本も含め西側社会は急いでロシア抜きの経済体制を築くしかありません。当然のことながら大きな痛みを伴います。持久戦を覚悟する必要がありますが、こうしている間もウクライナへの侵害は毎日のように続いてゆきます。ロシアの蛮行をどうにかして止められないものでしょうか。
(スズカズ)