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2022.03.17 中嶋 健吉
ロシアのA~Z
ロシアのA~Z
混迷から膠着を深めるロシア、ウクライナ間の戦争です。
軍事アナリストからは孤立するロシアに対し、結束を強めるウクライナ、更に援助を拡大するNATOの動向から長期戦の様相を指摘する意見が出始めています。
その結果、孤立するロシアが膨大な戦費に何時まで耐えられるかの指摘です。
そこでロシアの現状を各メディアが報道している各種泳数字を拾い再確認しておきます。
ロシアのGDP
2020年のドル建てGDPは韓国に次いで11位。
金額で1兆4785億ドル(175兆円)
世界のGDPの総額が85兆ドルですので、その1.7%を占める程度です。
外貨準備
6300億㌦(約74兆円)
構成比 金 20%
ユーロ 33%
ドル 16.4%(2007年 46.3%)
元 13.1%(2007年 0.1%)
円 6%
ロシアはこうした事態を想定しドルの比重を落とし、元、金の比重を上げてきました。
それでも日欧米で50%を超える準備金が封鎖されており、元決済にも限界があります。
流動性確保の為、金の売却は充分考えられます。
しかしロンドンの貴金属市場協会はロシア業者を公認リストから外しており、金融機関は公認業者のみに取引が許されているため、売却に困難が伴う可能性があります。
日欧米金融機関の対露債権
全体で18兆円程度(日経報道3月3日)
国別 フランス 21%
イタリア 20%
アメリカ 16%
オーストリア 15%
日本は8%でおよそ1.4兆円の債権を持ちます。
3大メガ銀行で5000億円程度と見られます。
ロシアの収益構造
石油、天然ガスの占める比重
輸出 55%~70%
国庫歳入 50%
GDP 50 %
圧倒的に資源に頼る構造です。
2000年に発足したプーチン政権は、2014年のクリミア侵攻までの14年間、石油、ガスなど資源価格の上昇で得た超過利潤で歳入が10倍に拡大、それを国民に配分することで政権の基盤を固めたと言われています。 資源価格動向がロシアの生死を決めます。
現在高騰する資源価格はロシアにとって追い風ですが、現金化の道を閉ざされている事実は重大です。
A~Zはアルファベットの始まりと、終わりを示しています。
つまり全てをカバーしていることを表しています。
ロンドンの地図AZはそうした意味がある様です。
今回侵攻しているロシア軍にはZのマークが使われているようですが、20万の侵攻した軍隊を維持する為、1日当たり1兆円の出費になる様です。
Zで終わりにならなければ良いのですが。