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2023.01.17 櫻井 英明

プロボノ

金曜日経朝刊の見出しは「海外勢の国際売り越し額最大」。
海外投資家は2022年に日本の中長期債を10.7871兆円売り越し。
09年以上で、訴求可能な05年以来で最大。
9月単月での5兆円売り越しもありました。
一方で昨日の日銀が国債買い入れオペで4.6144兆円買い越し。
こちらは過去の買い入れ額としては最大。
それよりも記憶しておくべきは中長期債売買における海外投資家のシェア。
2013年には2割程度だったが、直近は4割前後。
保有金額は昨年8月末に170兆円を超え銀行・信金の16兆円を超えました。
国債保有比率は14%。
14%しか保有していない海外投資家の売買シェアが4割。
株式同様に変な構図。
因みに海外投資家の日本株保有比率は30%程度だが株式売買シェアは70%。
債券市場までが海外投資家に翻弄されるようになると、さらにややこしくなりそうです。

ロシアのプーチン大統領の動きが妙になってきました。
11日は政府のオンライン会議に出席。
デニス・マントゥロフ副首相を厳しく叱責。
マントゥロフ氏に対し、「(契約作業が)遅い。遅すぎる。
今年の受注を受けていない企業もある。
ふざけているのか。
1か月以内で作業を完了させよ」。
マントゥロフ氏が当初3か月以内としたが最終的には「最善を尽くす」と返事。
プーチン氏は「最善を尽くすではなく、実行せよ」と念押し。
古の証券会社のノルマ社会を彷彿とさせる光景。
「頑張りますじゃなくて、やりますだろ」。
時空間を超えても上司の部下に対する態度はそんなに変わらないものらしいです。

またロシアのショイグ国防相はウクライナでの軍事作戦の総司令官にゲラシモフ参謀総長を任命。
これまで総司令官を務めてきたスロビキン氏は副司令官に降格。
背景は軍事作戦の成果の乏しさへの国民の不満がプーチン大統領やショイグ氏らに向かう事態を避ける思惑との解釈。

こういう風景をどこかで見た既視感がありましたが、それは日露戦争を描いた司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」。
プーチン大統領をニコライ2世に置き換えると似てきます。
当時は「ロシアはなぜ負けるのか」が世界の話題。
結論は「ロシアにとっての災害はその専制政治と専制政治につきものの属領政治にある」。
セオドアルーズベルト米大統領のコメント。
「専制国家はほろびる」。
その理由。
「二流もしくは三流の人物に絶対的権力を持たせるのが専制国家。
その人物が英雄的自己肥大の妄想を持つとき誰もブレーキをかけることはできない。
制度上の制御措置を持たない」。
そして「ロシアのすべての官吏、軍人はその背後におそるべき猛火を感じ、その火にあぶられるている思いを持っていた。
猛火とは独裁皇帝とその側近のこと。
独裁体制下の吏僚の共通の心理として、敵と戦うよりも常に背後に気を使う。
時にはクロパトキン対象のごとく眼前の日本軍に利益を与えてもなお政敵のグリッペンベルグ大将を失敗させることに努力。
その努力目的を達した」。
人類の国民性とか行動原理というものは100年経っても変わらないもののようです。

昨年末に名目上高齢者になりました。
実感はあまりありませんが、周囲では同年齢の引退転身が目につきます。
中学の同級生だった医学部教授氏は定年で引退。
南の島の病院で活動するそうです。
大学の同期の年賀状には「昨年、社長を息子に譲り会長になりました」の文面。
現役も一浪も二浪も定年と年金開始は一緒というのは何か不思議な感じ。
週末にテレビを見ていたら鏡山親方(元関脇多賀竜)が今場所で定年。
岸田さんや石破さんなど政界ではまだ頑張っている同年齢の人も多いですそろそろそんな話がチラホラと。
プロボノという言葉があります。
職業上持っている知識やスキルを無償提供して社会貢献するボランティア活動全般。
または、それに参加する専門家自身のこと。
最初は弁護士など法律に携わる職業の人々が無報酬で行う、ボランティアの公益事業あるいは公益の法律家活動を指しました。
弁護士による無料法律相談、無料弁護活動など。
現在も弁護士の業界において、もっとも浸透しているとされます。
ただこれをもっと広い定義にしたらどうでしょう。
個人的には高等専門学校生の地元での起業支援が今年からのテーマ。
あるいは母校の大学の競争部の支援のための活動。
これも今年からのテーマです。

正月の初詣の「おみくじ」というのは毎年だいたい「大吉」。
箱に手を入れて指に向こうから引っ付いてくるのが「大吉」というのが個人的感覚です。
ただ「大吉」にもいろいろあるもの。
「相場」のところで昨年は「売れ、待てば損」。
相場展開はその通りになりました。
その前年は「売れ、今が好機」。
ところが今年は「上昇する。利あり」。
ずいぶんと風景は変わってきた印象は単に個人的感覚に過ぎませんが・・・。

以下は今朝の場況。

「NYは休場」

週明けのNY株式市場はキング牧師生誕記念日で休場。
英国FTSE、独DAXは4日続伸。

「26000円割れ」

週明けの日経平均は寄り付き283円安。
終値は297円(▲1.14%)安の25822円と続落。
1月のオプションSQ値は26325円21銭。
終値で下回り2敗。
日足は3日ぶりに陽線。
28日に空いた窓26447円→26354円は埋めた。
29日に空いた窓26199円→26126円は埋めた。
大発会で空いた窓26067円→25840円は埋めた。
10日に空けた窓は26034円→26132円。
11日に空けた窓は26316円→26332円。
16日に空けた窓は26090円→25938円。
TOPIXは15.77ポイント(▲0.88%)安の1886ポイントと続落。
プライム市場指数は8.57ポイント安の970.68と続落。
東証マザーズ指数は10.95ポイント(▲1.49%)安の725.83と3日続落。
プライム市場の売買代金は2兆5564億円(前日は3兆4556億円)。
2日ぶりに3兆円割れ。
値上がり458銘柄(前日597銘柄)。
値下がり1322銘柄(前日1171銘柄)。
新高値31銘柄(前日82銘柄)。
新安値79銘柄(前日37銘柄)。
プライム市場の騰落レシオは89.43(前日94.56)。
NTレシオは13.69倍(前日13.72倍)。
17日連続で13倍台。
サイコロは7勝5敗で58.33%。
下向きの25日線(26714円)からは▲2.50%(前日▲2.50%)。
19日連続で下回った。
下向きの75日線は27153円。
19日連続で下回った。
下向きの200日線(27267円)からは▲4.24%(前日▲4.24%)。
16日連続で下回った。
下向きの5日線は26202円。
2日連続で下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.823(前日▲11.605%)
買い方▲10.535%(前日▲9.783%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.948%(前日▲7.409%)。
買い方▲27.631% (前日▲26.822%)。
空売り比率は49.0%(前日46.8%。19日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は8.8%(前日10.8%)。
2日ぶりに10%割れ。
日経VIは19.77(前日18.58)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.10倍(前日12.22倍)。
前期基準では12.92倍。
EPSは2134円(前日2137円)。
11月15日の過去最高水準は2238円。
225のPBRは1.09倍(前日1.10倍)。
BPSは23690円(前日23745円)。
10年国債利回りは0.500%(前日0.500%)。
7日連続で日銀が12月に引き上げた長期金利の上限に達した。
週末は一時2015年6月以来年7か月ぶりの高水準となる0.545%まで上昇した場面があった。
日銀は金曜に5兆83億円の国債を買い入れ。
月曜は2.1兆円買い入れ。
今月は16兆2469億円で月間の過去最高更新。
日経平均の予想益回りは8.26%。
予想配当り利回りは2.42%。
プライム市場の予想PERは12.93倍。
前期基準では13.67倍。
PBRは1.11倍。
プライム市場の予想益回りは7.73%。
配当り利回り加重平均は2.63%。
プライム市場の単純平均は9円安の2360円
プライム市場の売買単価は2242円(前日2261円)。
プライム市場の時価総額は679兆円(前日685兆円)。
ドル建て日経平均は202.29(前日202.27)と5日続伸。
4日連続で200ドル台。
週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比290円安の25790円。
高値26355円、安値25670円。
週明けの大証先物夜間取引終値は日中比100円高の25870円。
気学では火曜は「下寄りすると戻し、上寄りすると押し込む日」。
水曜は「大安値は底入れとなる」。
木曜は「一方に偏して動く日」。
金曜は「初め安いと後高し」。
ボリンジャーのマイナス1σが25935円。
マイナス2σが25158円。
前年末プラス基準は26094円。
年足陽線基準は25716円。
週末は2週連続「スタジオジブリ祭り」で「思い出のマーニー」。
アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。

《今日のポイント1月17日》

(1)週末のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。
   10年国債利回りは3.498%。
   2年国債利回りは4.223%。
   ドル円は127円台後半。
   SKEW指数は114.65→115.10→117.39→121.70。
   恐怖と欲望指数は57→63。
   1か月前の水準を回復した。

(2)週間のダウ輸送株指数は38ポイント(0.27%)安の14364ポイントと6日ぶりに反落。
   SOX指数は11ポイント(0.39%)高の2800ポイントと6日続伸。
   VIX指数は18.35と低下。
   3市場合算出来高は107.7億株(前日121.4億株、直近20日平均は108.1億株)。
   シカゴ225先物円建ては大証日中比290円安の25790円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆5564億円(前日は3兆4556億円)。
   2日ぶりに3兆円割れ。
   値上がり458銘柄(前日597銘柄)。
   値下がり1322銘柄(前日1171銘柄)。
   新高値31銘柄(前日82銘柄)。
   新安値79銘柄(前日37銘柄)。
   プライム市場の騰落レシオは89.43(前日94.56)。
   NTレシオは13.69倍(前日13.72倍)。
   17日連続で13倍台。
   サイコロは7勝5敗で58.33%。

(4)下向きの25日線(26714円)からは▲2.50%(前日▲2.50%)。
   19日連続で下回った。
   下向きの75日線は27153円。
   19日連続で下回った。
   下向きの200日線(27267円)からは▲4.24%(前日▲4.24%)。
   16日連続で下回った。
   下向きの5日線は26202円。
   2日連続で下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲10.823(前日▲11.605%)
   買い方▲10.535%(前日▲9.783%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.948%(前日▲7.409%)。
   買い方▲27.631% (前日▲26.822%)。

(6)空売り比率は49.0%(前日46.8%。19日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は8.8%(前日10.8%)。
   2日ぶりに10%割れ。
   日経VIは19.77(前日18.58)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.10倍(前日12.22倍)。
   EPSは2134円(前日2137円)。
   11月15日の過去最高水準は2238円。
   225のPBRは1.09倍(前日1.10倍)。
   BPSは23690円(前日23745円)。
   10年国債利回りは0.500%(前日0.500%)。

(8)プライム市場の単純平均は9円安の2360円
   プライム市場の時価総額は679兆円(前日685兆円)。
   ドル建て日経平均は202.29(前日202.27)と5日続伸。
   4日連続で200ドル台。

(9)ボリンジャーのマイナス1σが25935円。
   マイナス2σが25158円。
   前年末プラス基準は26094円。
   年足陽線基準は25716円。
   週末は2週連続「スタジオジブリ祭り」で「思い出のマーニー」。
   アノマリー的には「リーマンショック以降は株高の日」。

今年の曜日別勝敗(1月17日まで)

月曜0勝1敗
火曜1勝0敗
水曜1勝1敗
木曜2勝0敗
金曜1勝1敗
(櫻井)。