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2022.07.12 櫻井 英明

ピカピカ企業の条件

★誤解と相克の投資家像解析

誤解と相克の投資家像解析をしてみると・・・。
7月1日時点での状況。
海外投資家の売買比率は70.0%。
個人投資家は18.3%。
興味深いのは個人投資家の信用比率。
プライム市場で72.6%。
スタンダード市場で61.4%。
グロース市場で73.1%。
想像していたよりもかなり大きい。
市場はESGやとSDGsで喧しい時間帯。
しかし現実は「中長期での目線」よりも「通りすがりの投資家」さんが圧倒的に多いということ。
今の時点では「株」ではなく「株価」を売買している人が多いということ。
配当目線や成長戦略重視の投資家さんも増加してきていますからいずれは変化するのでしょうが・・・。

★ROICとDOE

今では市場関係者の解釈の中に登場するROE(自己資本利益率:Return on Equity)。
企業の自己資本(純資産)に対する利益の割合を表す指標。
東京市場に輸入されてきたのは90年代後半。
約20年かけて市場に蔓延してきました。
その少し前に輸入されたのはROA(総資産利益率:Return on Assets)。
企業に投下された総資産に対する利益の割合を表す指標。
計算式は以下になります。

<計算式>

ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100
ROA(%)=当期純利益÷総資産(自己資本+他人資本)×100

しかし問題点もあります。
分子の利益が増加することで数値は上昇します。
ただ分母を少なくしても数値は上昇します。
ある上場企業がある期末に目標としているROEに少し未達になりそうだったことがあります。
その時その企業がとった行動は自社株買いでした。
つまり自社株買いをすると自己資本(株主資本)が下がるためROE数値は自然と高まります。
本業での稼ぎが減少しても財務で数値を維持できるという点は良くありません。
またPOAはすべての資産を使ってどれだけ純利益をあげたかという指標。
これも反映するのは本業の稼ぎではなく、資本効率や財務の問題で数値は上昇する指標です。

因みに東証プライム市場のROE平均値は9%程度。

ここ数年登場してきたのはROIC(投下資本利益率:Return On Invested Capital)。
企業と債権者(銀行など)から調達した資金に対して、どれだけ効率的に利益をあげることができたかを測定する財務指標。
調達した資本を事業に投下し、どれだけ効率よく税引後営業利益(または、みなし税引後営業利益)を生み出すことができているのかを測定するもの。、
つまり企業もしくは事業の稼ぐ力を評価する指標です。

<計算式>

ROIC(%)=税引後営業利益÷投下資本×100

同じ売上と利益でも、事業に必要な元手(投下資本)が小さいほうが、儲かる事業となります。
(1)調達したお金を使って効率的に利益をあげられたかを測る指標
(2)「本業からの稼ぎ」に重点を置いている=分子が純利益でなく本業である営業利益
(3)株主資本比率を変えても分母を変えられない=分母が操作できない
小手先で操作することが難しく株主と債権者からの調達コストに対応した収益力を測定できる
事業負債を除いた純粋な投下資本で計算できている。

あるレンタル企業は期末になるとレンタル資産を売却して利益を出すことで数字を作ることがありました。。
これも利益ではあるし売却益も、それも減少償却が済んだ資産を売却するのも「本業」ですが稼ぐ力が見えません。
こういうことも排除できるようになります。

ROIC6%で平均的、10%超は優秀企業。

★DOE

DOE(株主資本配当率:Dividend on equity ratio)。

<計算式>

株主資本配当率(DOE)=配当性向×自己資本利益率(ROE)×100

株主資本に対して企業がどの程度の利益配分を行っているかを示す財務指標。
年間の配当総額を株主資本で割って算出します。
その会社が年間どの程度、株主の配当に回したのかを示しています。

配当性向とともに株主還元の状況を表す指標。
配当性向が一般的だが当期純利益は変動幅が大きくなります。
株主還元の状況を示す指標として近年では株主資本を基準にしたDOEを採用する企業が増えてきました。
株主資本配当率は株主の出資分と内部留保の合計である株主資本に対する配当額を表しています。
業種業態にもよるが一般的には2%が平均値とされます。

ROE10%超、DOE5%超、そして営業利益率20%超がピカピカ優良企業の条件でしょうか。

以下は今朝の場況。

「下落」

週明けのNY株式市場で主要3指数は下落。
CPIや第2四半期決算の発表控えで材料に乏しく様子見モード。
マカオのカジノが約2年ぶりに全面的に閉鎖。
ロシアとドイツをつなぐ天然ガスの主要パイプラインが定期検査で停止。
OECD景気先行指数は99.5と5月から一段と低下。
長期平均である100を4月に下回った後、減速継続。
これらが悪材料視され大型グロース(成長)株が軟調。
NASDAQ総合株価指数は6日ぶりに反落した。
アマゾンやテスラ、エヌビディアなどが下落。
イーロン・マスク氏が買収提案を撤回したツイッターは11%安。
ニューヨーク連銀で米消費者の1年先インフレ期待(中央値)は6.8%。、
前月の6.6%から上昇。
調査が始まった2013年以降で過去最高水準に達した。
消費者物価指数(CPI)の市場予想は前年同月比で8.8%上昇の見通し。
長期債相場は4日ぶりに反発。
10年国債利回りは2.992%。
2年国債利回りは3.069%。
ユーロ/ドルは一時1.0051ドルと2002年12月以来の安値水準。
ドル円は137円前半。
WTI原油8月物は前日比0.70ドル(0.67%)安の1バレル=104.09ドル。
ビットコインは1.62%安の2万0519ドル。
SKEW指数は118.13→119.80。
恐怖と欲望指数は29→27。

週明けのNYダウは162ドル(0.52%)安の31175ドルと4日ぶりに反発。
高値31367ドル、安値31114ドル。
サイコロは6勝6敗。
NASDAQは272ポイント(2.34%)安の11363ポイントと6日ぶりに反落。
高値11644ポイント、安値11412ポイント。
サイコロは7勝5敗。
S&P500は47ポイント(1.23%)安の3851ポ゚イントと続落。
高値3880ポイント、安値3847ポイント。
サイコロは6勝6敗。
ダウ輸送株指数は151ポイント(1.13%)安の13245ポイントと続落。
SOX指数は2.52%安の2552ポイントと5日ぶりに反落。
VIX指数は26.51と上昇。
3市場の売買高は93.3億株(前日96億株、過去20日平均は129.2億株)。
225先物CME円建ては大証日中比65円安の26585円。
ドル建ては大証日中比25円安の26625円。
ドル円は137.42円。
10年国債利回りは2.992%。
2年国債利回りは3.069%。

「7月SQ値が26659円、上向いた25日線は26679円」

週明けの日経平均は寄り付き375円高。
終値は295円(△1.11%)高の26813円と3日続伸。
ただ一時500円近い上昇した場面もあった。
日足は2日連続での陰線。
7月SQ値26659円は上回り1勝1敗。
TOPIXは27.23ポイント(△1.44%)高の1914ポイントと3日続伸。
プライム市場指数は14.01ポイント(△1.44%)高の985.07と3日続伸。
東証マザーズ指数は0.43%安の679.55と反落。
プライム市場の売買代金は2兆6522億円(前日は3兆6022億円)。
2日ぶりに2兆円台。
値上がり1024銘柄(前日902銘柄)。
値下がり113銘柄(前日868銘柄)。
新高値113銘柄(前日51銘柄)。
新安値2銘柄(前日48銘柄)。
日経平均の騰落レシオは101.26(前日96.29)。
NTレシオは14.00倍(前日14.05倍)。
サイコロは8勝4敗で66.66%。
上向いた25日線(26679円)からは△0.50%(前日▲0.77%)
10日ぶりに上回った。
横這いの75日線は26948円。
9日連続で下回った。
下向きの200日線(27712円)からは▲3.25%(前日▲4.38%)。
20日連続で下回った。
上向いた5日線は26470円。
3日ぶりに上回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.645%(前日▲11.402%)
買い方▲10.522%(前日▲11.158%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.593%(前日▲8.739%)。
買い方▲28.005% (前日▲28.466%)。
空売り比率は43.3%(前日50.1%。3月24日から69日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は9.2%(前日8.3%)。
日経VIは22.64(前日22.41)。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.00倍(前日12.81倍)。
9日ぶりに13倍台。
前期基準では13.12倍。
EPSは2062円(前日2070円)。
225のPBRは1.17倍。
BPSは22916円(前日23035円)。
10年国債利回りは0.240%。
プライム市場の予想PERは13.70倍。
前期基準では14.08倍。
PBRは1.19倍。
プライム市場の予想益回りは7.25%。
配当り利回り(加重平均)は2.48%。
プライム市場の単純平均は30円高の2420円。
プライム市場の売買単価は2301円(前日2455円)。
プライム市場の時価総額は696兆円(前日686兆円)。
ドル建て日経平均は195.75(前日195.57)と3日続伸。
週明けのシカゴ225先物円建て終値は大証日中比65円安の26585円。
高値27040円、安値26570円。
大証先物夜間取引終値は日中比60円安の26590円。
気学では「人気に逆行して動く日」。
水曜は「目先の天底を司る。足取りに注意肝要」。
木曜は「押し込んでも戻す日。悪目買い方針良し」。
金曜は「後場高の日。前場安は買い場」。
ボリンジャーのプラス1σが27364円。
マイナス1σが25993円。
マイナス2σが253088円。

《今日のポイント7月12日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は下落。
   10年国債利回りは2.992%。
   2年国債利回りは3.069%。
   ドル円は137円前半。
   SKEW指数は118.13→119.80。
   恐怖と欲望指数は29→27。

(2)ダウ輸送株指数は151ポイント(1.13%)安の13245ポイントと続落。
   SOX指数は2.52%安の2552ポイントと5日ぶりに反落。
   VIX指数は26.51と上昇。
   3市場の売買高は93.3億株(前日96億株、過去20日平均は129.2億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比65円安の26585円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆6522億円(前日は3兆6022億円)。
   2日ぶりに2兆円台。
   新高値113銘柄(前日51銘柄)。
   新安値2銘柄(前日48銘柄)。
   日経平均の騰落レシオは101.26(前日96.29)。
   NTレシオは14.00倍(前日14.05倍)。
   サイコロは8勝4敗で66.66%。

(4)上向いた25日線(26679円)からは△0.50%(前日▲0.77%)
   10日ぶりに上回った。
   横這いの75日線は26948円。
   9日連続で下回った。
   下向きの200日線(27712円)からは▲3.25%(前日▲4.38%)。
   20日連続で下回った。
   上向いた5日線は26470円。
   3日ぶりに上回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.645%(前日▲11.402%)
   買い方▲10.522%(前日▲11.158%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲7.593%(前日▲8.739%)。
   買い方▲28.005% (前日▲28.466%)。

(6)空売り比率は43.3%(前日50.1%。3月24日から69日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は9.2%(前日8.3%)。
   日経VIは22.64(前日22.41)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは13.00倍(前日12.81倍)。
   9日ぶりに13倍台。
   EPSは2062円(前日2070円)。
   225のPBRは1.17倍。
   BPSは22916円(前日23035円)。
   10年国債利回りは0.240%。

(8)プライム市場の単純平均は30円高の2420円。
   プライム市場の時価総額は696兆円(前日686兆円)。
   ドル建て日経平均は195.75(前日195.57)と3日続伸。

(9)ボリンジャーのプラス1σが27364円。
   マイナス1σが25993円。
   マイナス2σが253088円。

今年の曜日別勝敗(7月11日まで)

月曜13勝12敗
火曜15勝11敗
水曜13勝12敗
木曜13勝13敗
金曜13勝12敗
(櫻井)。