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2022.05.11 鈴木 一之

人間は習慣の生き物です

鈴木一之です。大型連休が明けました。あっという間に過ぎてしまった2週間でした。

本日(5月11日)は2週間ぶりに「東京マーケットワイド」の担当を務めました。番組冒頭でも少しだけ触れましたように、ほんのわずかいつもよりインターバルが開いただけなのに、それだけでいつもの水曜日午前のリズムがすっかり乱れてしまいました。

いつもなら朝起きて仕事場に着くまで、あるいは仕事場についてから8時30分の「東京マーケットワイド」の本番スタートまで、通勤や準備の手順をいちいち意識しなくても身体が自然と動いています。それがまったく機能しませんでした。

次に何をするべきか、その次は何かと、ひとつずつ確認して動かなくてはならず、自分の身体(とアタマ)とは思えないほど、ぎくしゃくした水曜日の午前中、3時間の道中でした。

そこで思い出したのが全盛期のイチロー選手の日常生活です。かつてイチロー選手が年間220本以上の安打を放ち、大リーグ新記録を100年ぶりに塗り替えた時に、スポーツメディアを通じて特集記事が盛んに流れました。

そこで取り上げられたイチロー選手は、毎日ヒットを打つために、目覚めてから球場入りするまで、毎日寸分変わらぬリズムで同じスケジュールを、同じ時間にルーティンワークとしてこなしてゆく姿が映し出されました。毎日同じメニューの料理を食べ、遠征先でも毎日同じレストランに行き、同じ時間に球場入りします。同じ練習メニュー、同じネクストバッターサークルでの同じ動作、同じフォーム。

ヒットを打つ技術、体力、選球眼、そんな野球のレベルを鍛え上げることはプロのアスリートとして当然で、それ以外のごく普通の日常生活の部分においても、きわめて精緻な高いレベルで自分を律する生活を、自分自身に課していることが初めて明かされて、驚嘆したものです。

そんな世界のイチロー選手とは比べ物にならないレベルですが、今年の連休前後の数週間で私も少しだけそのような世界があることを実感いたしました。習慣の重要性です。ごく日常的な、きわめて当たり前の部分から、きちんと土台を築いていかないとダメだということです。

さて、マーケットの行方ですが、日本の連休中に米国の株式市場には激しい売り圧力が見られました。それと比べて東京市場は下落がかなり軽微です。ここに至るまでそれほど上昇していなかった、と見ることもできますが、それでも徐々に米国と日本の株式市場は値動きに差が出てきたことが実感されます。日本の底堅さと言ってもよいかもしれません。

目下のところ、3月決算企業の決算発表が佳境を迎えています。これが出そろった頃には一味違った、次なる動きが始まりそうな気配を秘めています。歴史的にもかつてないほどの手ごたえです。7月の参院選に向けて、ここからの東京株式市場に独自の動きが出てくるか、期待を膨らませてじっくりと見てゆきたいところです。
(スズカズ)