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2024.01.24 鈴木 一之
【放送後記:2024年1月24日(水)前場】
「日経平均は続落、スピード調整か、日銀決定会合を嫌気か」
◎日経平均(24日大引)36,226.48(▲291.09、▲0.80%)
時価総額:902.7兆円(23日、以下同じ)
PBR:1.41倍
PER:15.47倍
利回り:1.80%
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・日経平均は2日続落しました。NY市場ではS&P500が3日続けて史上最高値を更新していますが、東京市場にはさほど影響を及ぼしませんでした。
・為替市場も148円台前半の円安ですが、これも株価にはさほどプラスとはなりませんでした。トヨタ自動車(7203)は時価総額が48兆円に乗せたばかりで、本日は▲1.0%の下落となりました。
・昨日は「中国政府が2兆元の株価てこ入れ策を策定」とのニュースをブルームバーグが報じました。昨日は前場に日経平均が37,000円目前まで上昇しましたが、後場からは急速に値を消しました。軟化した要因としては「中国売り、日本買い」が逆流するとの見方もあったようです。
・本日は日銀・植田総裁の前日の記者会見が影響したとの見方が強いようです。記者会見で植田総裁は、2%の物価上昇の実現が「確度が高まっている」と繰り返し述べており、マイナス金利の解除は意外と早い、との見方が市場では強まった模様です。
・これを受けて銀行株が堅調です。三菱UFJ(8306)+5.2%を筆頭に、群馬銀行(8334)+4.8%、九州FG(7180)+4.6%、ふくおかFG(8354)+4.3%など、朝方は静かでしたが時間とともに上げ幅が広がりました。
・「金利のある世界」が近づいて、利ザヤ改善を期待する動きが早くも始まっているようです。しずおかFG(5831)が大きく上昇して上場来高値を更新しています。
・半導体関連株も堅調です。スクリーンHD(7735)の+2%には驚かされますが、ソシオネクスト(6526)、KOKUSAI(6525)、アルバック(6728)も終始堅調でした。
・気になるのは住宅関連株の下げ(住友林業1911、積水ハウス1928)です。
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【今日のマル・バツ銘柄(前場)】
マル:三菱UFJフィナンシャルグループ(8306):金利のある世界。利ザヤ改善
バツ:三井不動産(8801):金利のある世界。借入金多し、スピード調整。
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【主な新聞ニュース、材料】
▽日銀総裁、物価2%実現「確度高まる」賃上げ持続注視
▽NTTデータ、運転手の認知力をAI検知 高齢者の事故防ぐ
▽電力供給、進まぬ分散 大手寡占で災害時にリスク
▽ニコン、日米に新拠点 細胞分析で創薬支援
▽昨年の国内粗鋼生産、5年連続1億トン割れ JFEや日鉄
▽ブリヂストン、3年で8000億円投資 高機能タイヤに資源集中
▽不二製油、95億円下振れ 今期純利益6%増 米子会社が不振
▽DRAM、12月大口3%高 2カ月連続上昇、早期確保の動きも
▽砂糖卸値、43年ぶり高値、原料高・菓子需要回復で
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【市場の声】
「日経平均のPERは15.3倍まで上昇しています。ここからは決算発表、業績がより重要になります」
「日本企業の営業利益率は過去最高の9.1%に達しています」
「この利益率の改善は、原料高、人件費の高騰を価格に転嫁できているためです」
「アメリカではPBRが3倍以上の企業が5割を超えています。日本ではそれが3分の1程度なので、まだまだ改善余地は大きいと言えます」
「本当の投資対象となるのは、時価総額が1000億円以上の企業ですね。時価総額が100億円程度では、上場していても仕方ないです」
「いまやバリュー株、グロース株、大型株、小型株、どれもこれも魅力ありますね」
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以上