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2022.04.12 櫻井 英明

格好良くても伝わらない

世界銀行は欧州や中央アジアの新興国経済の成長率見通しを発表。
ロシアの軍事侵攻を受けたウクライナは2022年の実質成長率がマイナス45.1%。
ロシアもマイナス11.2%になるとの見通し。
S&Pグローバル・レーティングは、ロシアの外貨建て格付けを「選択的債務不履行」に引き下げました。
理由は「海外の債券保有者に対する返済能力と返済意欲が失われるリスクが高まった」。
ロシアが4日にドル建てユーロ債の元利をルーブル建てで支払ったと解釈。
「投資家が受け取ったルーブルを当初の支払額に相当するドルに両替することは不可能。
政府が30日間の猶予期間中にそうした両替を行うこともないと現時点で予想している」とのコメント。
ロシア中央銀行は政策金利を20%→17%に引き下げると発表。
2月末にそれまでの9.5%から一気に20%に引き上げ。
しかし「金融の安定リスクの悪化は止まっている」としています。
「通貨防衛の必要性が下がったと判断した」との解釈。

土曜の日経朝刊では「NTTが高値、21年9カ月ぶり」の見出し。
背景はTOPIXの浮動株比率の見直し。
指数構成比率が高まる同社に買いが集まったという理解だ。
20年に4.9兆円を使ってドコモを完全子会社化したことも奏功。
利益は上がっている。
「量子関連、6G関連」と材料は満載。
でも「需給はすべてに優先する」の法則の方が強いような気がします。
プライム市場に残るために浮動株比率を高めるための売り出し等で下落している銘柄もありますし。

最近思うのは、企業のホームページや会社説明書が格好良すぎるということ。
見ても読んでも話を聞かないとその会社の現実が理解できません。
アルファベット3文字やカタカナが並んでいると眩暈がしてくるほどです。
それでも企業側の悩みは「なかなか理解されない」。
そうではなくて、理解してもらうようにすればいいでしょう。
見てくれや格好だけでなくベタでも構わないから実態をさらけ出すことが必要。
学者さんやアナリストだけを対象にしているように映ってしまいます。
そもそも市場はオールマイティの知識があるほど賢くありません。
アナリストだってわかったふりしてうなずいていることがないとは言えません。
だから、高いところでなく低いところでのIRや説明が大切だと思います。
自己満足、社内満足の説明では市場は企業を理解できないことが多いもの。
もっとも市場の方も材料などは舶来信仰だから致し方ないのかも知れません。

「株って意外と買えないもの」。
トレーダーをしていた頃に感じたこと。
100株1000株などならいざ知らず、100万株単位の商いをするときに感じたことです。
欲しい株数が集まらない。
ザラバの板を買い集めても足らない。
「いつでも自由に売買できる」のが市場ですが規模が大きくなるとこれが出来なくなります。
だから市場外での取引になったりすることがふえるのでしょう。
個人での投資ではこの感覚はほとんどないでしょうが今でもこれが実態のような気がします。

以下は今朝の場況。

「下落」

週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って下落。
「債券利回りの上昇が成長株の重し」との解釈。
ハイテク株の比重が大きいナスダック総合は2.2%安。
ツイッターが1.7%高。
テスラが4.8%安。
ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーは不安定な値動きの中、1.4%高。
エヌビディアは5.2%安。
3月の消費者物価指数(CPI)発表を翌日に控え10年債利回りは約3年ぶりの高水準。
2月のCPIは前年同月比7.9%上昇していた。
1982年1月以来約40年ぶりの大きな上昇。
3月のCPI上昇率は市場予想で8.4%。
FRBが5月のFOMCで0.5%の利上げをする確率は85.4%。
10年国債利回りは2.774%。
2年国債利回りは2.499%。
ドル円は125円台前半。
WTI原油5月物は3.97ドル(4.04%)安の1バレル=94.29ドル。、
2月25日以来約1カ月半ぶりの安値水準。
100ドル割れは4日連続。
ビットコインが一時3週間ぶり安値水準で3.78%安の4万0541ドル。
イーサは5.26%安の3034ドル。
SKEW指数は141.51→137.91。
恐怖と欲望指数は46→43。

週明けのNYダウは413ドル(1.19%)安の34308ドルと3日ぶりに反落。
高値34701ドル、安値34272ドル。
サイコロは7勝5敗。
NASDAQは299ポイント(2.18%)安の13411ポイントと続落。
高値13585ポイント、安値13401ポイント。
サイコロは5勝7敗。
S&P500は75ポイント(1.9%)安の4412ポイントと続落。
高値4464ポイント、安値4408ポイント。
サイコロは6勝6敗。
ダウ輸送株指数は56ポイント(0.39%)高の14527ポイントと反発。
SOX指数は2.09%安の3055ポイントと続落。
VIX指数は24.37。
3市場の売買高は110.3億株(前日は103.7億株、直近20日平均127.1億株)。
225先物CME円建ては大証日中比90円安の26730円。
ドル建ては大証日中比45円安の26775円。
ドル円は125.35円。
10年国債利回りは2.774%。
2年国債利回りは2.499%。

「25日線が支え」

週明けの日経平均は寄り付き108円安。
一時プラス局面もあった。
終値は164円(▲0.61%)安の26821円と反落。
日足は5日連続の陰線。
配当落ち前の28252円が遠い。
4月SQ値27122円に対しては2敗。
TOPIXは4.51ポイント(▲0.38%)安の1889ポイントと反落。
プライム市場指数は3ポイント安の971。
「ガッカリ指数」と言う呼び方もあるらしい。
東証マザーズ指数は4.01%安と反落。
プライム市場の売買代金は2兆5015億円(前日3兆1093億円)。
値上がり600銘柄(前日959銘柄)。
値下がり1189銘柄(前日823銘柄)。
新高値37銘柄(前日36銘柄)。
新安値137銘柄(前日119銘柄)。
日経平均の騰落レシオは100.81(前日96.45)。
NTレシオは14.19倍。
サイコロは5勝7敗で41.6%。
上向きの25日線(26811円)からは△0.04%(前日△0.78%)。
17日連続で上回った。
下向きの75日線は27353円。
3日連続で下回った。
下向きの200日線(28193円)からは▲4.87%(前日▲4.32%)。
61日連続で下回った。
下向きの5日線は27166円。
7日連続で下回った。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.116%(前日▲11.601%)。
買い方▲12.005% (前日▲11.160%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.368%(前日▲8.561%)。
買い方▲27.032% (前日▲24.630%)。
空売り比率は44.7%(前日47.2%。13日連続で40%超)。
空売り規制なしの比率は7.0%(前日9.1%)。
日経VIは21.33(前日20.74)。
日経平均採用銘柄の予想PERは12.89倍(前日12.93倍)。
3日連続で12倍台。
前期基準では16.71倍。
EPSは2080円(前日2087円)。
225のPBRは1.20倍。
BPSは22351円(前日22407円)
日経平均の益回りは7.76%。
10年国債利回りは0.235%。
プライム市場の予想PERは13.91倍。
前期基準では18.21倍。
PBRは1.20倍。
プライム市場の単純平均は24円安の2399円。
プライム市場の売買単価は2177円(前日2375円)。
プライム市場の時価総額は686兆円(前日690兆円)。
週明けのシカゴ225先物円建て終値は大証日中比90円安の26730円。
高値27040円、安値26695円。
大証先物夜間取引終値は日中比100円安の26720円。
気学では「不時安を見せる日。戻り売りで対処せよ」。
水曜は「前場安いと後場引き返す日」。
木曜は「人気に逆行して動くこと多し」。
金曜は「一方に片寄って動く日。足取りにつくを良しとす」。
ボリンジャーのプラス1σは27984円。
マイナス1σが25638円。
マイナス2σが23293円。

《今日のポイント4月12日》

(1)週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って下落。
   10年国債利回りは2.774%。
   2年国債利回りは2.499%。
   ドル円は125円台前半。
   SKEW指数は141.51→137.91。
   恐怖と欲望指数は46→43。

(2)ダウ輸送株指数は56ポイント(0.39%)高の14527ポイントと反発。
   SOX指数は2.09%安の3055ポイントと続落。
   VIX指数は24.37。
   3市場の売買高は110.3億株(前日は103.7億株、直近20日平均127.1億株)。
   225先物CME円建ては大証日中比90円安の26730円。

(3)プライム市場の売買代金は2兆5015億円(前日3兆1093億円)。
   値上がり600銘柄(前日959銘柄)。
   値下がり1189銘柄(前日823銘柄)。
   新高値37銘柄(前日36銘柄)。
   新安値137銘柄(前日119銘柄)。
   日経平均の騰落レシオは100.81(前日96.45)。
   NTレシオは14.19倍。
   サイコロは5勝7敗で41.6%。
   
(4)上向きの25日線(26811円)からは△0.04%(前日△0.78%)。
   17日連続で上回った。
   下向きの75日線は27353円。
   3日連続で下回った。
   下向きの200日線(28193円)からは▲4.87%(前日▲4.32%)。
   61日連続で下回った。
   下向きの5日線は27166円。
   7日連続で下回った。

(5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲11.116%(前日▲11.601%)。
   買い方▲12.005% (前日▲11.160%)。
   マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.368%(前日▲8.561%)。
   買い方▲27.032% (前日▲24.630%)。

(6)空売り比率は44.7%(前日47.2%。13日連続で40%超)。
   空売り規制なしの比率は7.0%(前日9.1%)。
   日経VIは21.33(前日20.74)。

(7)日経平均採用銘柄の予想PERは12.89倍(前日12.93倍)。
   3日連続で12倍台。
   EPSは2080円(前日2087円)。
   225のPBRは1.20倍。
   BPSは22351円(前日22407円)
   日経平均の益回りは7.76%。
   10年国債利回りは0.235%。
 
(8)プライム市場の単純平均は24円安の2399円。
   プライム市場の売買単価は2177円(前日2375円)。
   プライム市場の時価総額は686兆円(前日690兆円)。

(9)ボリンジャーのプラス1σは27984円。
   マイナス1σが25638円。
   マイナス2σが23293円。

今年の曜日別勝敗(4月11日まで)

月曜6勝6敗
火曜8勝6敗
水曜7勝6敗
木曜6勝8敗
金曜7勝7敗

◇売買高
プライム   11億4889万株
スタンダード  1億9590万株
グロース    1億0480万株

◇売買代金

プライム    2兆5014億円
スタンダード     760億5600万円
グロース     1356億7000万円

◇売買高上位10傑占有率
プライム   25.8%
スタンダード 65.3%
グロース   43.5%

◇売買単価
プライム   2177円
スタンダード  366円
グロース   1294円

◇上場銘柄数
プライム   1839銘柄
スタンダード 1465銘柄
グロース    453銘柄

◇時価総額
プライム   686兆円
スタンダード  22兆666億円
グロース     6兆8610億円

寝ているスタンダード市場が起きることが必要でしょう。

(櫻井)。